Wargamingは4月5日、ロシアおよびベラルーシでいかなる事業も所有・運営せず、両国から撤退することを決定したと発表した。
そのため、2022年3月31日付で両国におけるゲームの現地運営事業をLesta Studioに移管。移管したことで今後、Wargamingがロシアとベラルーシから収益を得ることはないとのこと。
なお、Lesta Studioは1991年に設立され、2011年にWargamingと提携して海戦をテーマにしたオンラインストラテジー『World of Warships』の開発を手掛けた会社。Wargamingのロシア、ベラルーシ撤退に伴って提携が終了した。
また、ベラルーシのミンスクに位置するスタジオの閉鎖を開始。この決定によって影響を受ける従業員に対しては、退職金とサポートを可能な限り行うとしている。
Wargamingはベラルーシで創業され、現在はキプロスを本社とするゲーム企業。『World of Tanks』をはじめ、ミリタリー系のオンラインタイトルを中心に展開している。ベラルーシは親ロシアの国家であることに加え、ウクライナのキーウ(キエフ)支社に従業員を抱えているため、複雑な状況がうかがえる立ち位置にあった。
発表によると同社では、ここ数週間に渡り全世界における事業運営に関する戦略的な見直しを実施していたという。
今回の決定により、Wargamingは深刻な損失を受けることが予想されるが、3月3日にはウクライナ赤十字社に100万ドルを寄付し、社内の親ロシア派には毅然とした対応を取っていたことが一部報道により(PC Gamer)明らかにされていた。
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Wargamingは「弊社は今後もあらゆる法律を遵守し、弊社従業員の安全確保とサポートを継続していくとともに、迅速に運営移管の完了を進めて参ります。移管期間中において、ロシア及びベラルーシでの運営製品のご利用は可能であり、その後新しい事業主によって運営が継続される予定です。」とコメントしている。