
Appleが、App Store内で2年間更新がないアプリに対する削除プロセスを強めていることが海外メディアの報道により明らかになっている。
アメリカのメディア「The Verge」をはじめとした報道によると、複数のデベロッパーがAppleから削除通知を受け取り、実際に販売ページからアプリを削除されているという。そうしたデベロッパーの一部はTwitterなどSNS上で自身のアプリが削除された旨を報告している。
例えば、iOS/Android向けにゲームを提供するProtopop GamesはApp Storeから『Motivoto』が削除されたことをツイート。投稿内ではこの対応に「これはクールではない」と不満を述べ、古いコンソール向けタイトルが今なお販売されていることを引き合いに出し、「インディー開発者にとって不公平な障壁」と訴えた。
Appleはもともと、「ニーズに合った高品質なアプリをユーザーが簡単に見つけられるようにする」ことを目的として、App Storeで配信されるすべてのアプリに対して最新の状態に保つよう改善を求め、正常に機能しなくなったアプリや最新の審査ガイドラインに準拠していないアプリを削除する方針を打ち出していた(開発者向けサポートページ)。
そして改善を求める通知が送られた場合、App Storeでの配信を続けるには30日以内にアップデートを行う必要があり、期間内に認められない場合ストア上から削除措置が行われる。なお、App Storeから削除されてもユーザーのアカウントからアプリが削除されることはなく、ダウンロードしたアプリはそのまま利用できる。
しかし、削除を受けたデベロッパーの中からは「アプリは正常に機能していた」との主張も。インディーゲームデベロッパーにとって、ストアに存続させるためにアップデートを継続的に行うことはかなりの負担であり、不公平だとしている。
なお今年4月6日にはGoogle Playでも同様の方針を発表(ブログ)。セキュリティ機能の強化を理由に、2022年11月1日以降、最新の要件を満たしたアップデートが行われていないアプリのインストールを停止するとしている。