ePARAは、バリアフリープロジェクト「Fortia」(フォルティア)の新ユニットとして、障害当事者の健康管理をテーマとしたユニット「HealthCare Fortia」(ヘルスケアフォルティア)の活動を開始したことを発表した。
「HealthCare Fortia」は、障害当事者の健康管理をテーマとしたePARA発のユニット。主にフィットネスゲームの『Fit Boxing2』『リングフィットアドベンチャー』などをプレイしながら、障害当事者の一人一人が各々の健康増進に向けた取り組みを行う。
一方で、ゲームだけに留まらないのが同ユニットの特徴だという。コミュニケーションツールを用いてフィットネスを継続するためのモチベーションの維持、栄養管理と健康管理等の情報交換や、バリアがあるからこそ見える多くの疑問や悩みも議論を行っていく方針。そうした取り組みを通じて、バリアを超越したアイデアと工夫でQOLの向上を目指すとのこと。
ePARAは大会やイベントの運営・受託業務の履行・障害者雇用の推進およびそれらの情報発信を通じ、「誰もが輝ける社会の実現」を目指す企業。
同社が展開するバリアフリープロジェクト「Fortia」はこれまで、視覚障害のある方のeスポーツをテーマにしたユニット「Blind Fortia」をはじめ、聴覚障害のある方のeスポーツをテーマにした「Deaf Fortia」、FPSゲームに取り組む「FPS Fortia」、対戦格闘ゲームに取り組む「Fighting Fortia」など多岐に渡ってユニットを結成してきた。
あわせて直近では、視覚情報を一切使用しないeスポーツ大会「心眼CUP powered by SYCOM」の開催なども行っている(関連記事)。
【関連記事】
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・ePARAが聴覚障害×eスポーツをテーマとした新ユニット「Deaf Fortia」を発足
以下、リリースよりユニット紹介を引用。
「HealthCare Fortia」メンバー紹介
ニャーサエ(キャプテン)
双極性障害当事者。長年、向精神薬の副作用による体重の大幅な増減に悩まされている。結婚を機にウェディングドレスを着たい!と、目標を立てて減量スタート。持病の症状を把握して体調をコントロールしつつフィットネスを継続。
さこつ(コーチ)
統合失調症、喘息、群発頭痛、偏頭痛と持病の数え役満を自称しながらも、1年半で25キロの減量に成功(https://epara.jp/fitboxing-sakotsu-210612/)。現在もほぼキープし続けているが表にはそれをあまり出さない影の努力家。作家、漫画家、ボカロPの顔を持つ。
夕立P
会社員、ボカロPと多才な顔を持つ統合失調症当事者。天才的な発想と行動力でNintendo Switchで発売されているほとんどのフィットネスゲームを難なくプレイする。仕事とクリエイティブ活動、フィットネスの両立の実現を目指す。
まるぽす
日本に100人程しかいないアイザックス症候群の当事者。普段は車椅子で生活をしているが「リングフィットアドベンチャー」を上半身だけでプレイする動画で楽しそうにプレイしている姿は大きな反響を呼ぶ。
茶鏡
発達障害当事者であり、イラストレーターとしても活動している。動くのが億劫なタイプだと自覚があり、ハードな運動はせずに近所のお散歩やお出かけ等、自分のできる範囲でカロリー消費を目指す。
なおや
先天性の全盲格ゲープレイヤー。声優、ナレーターとしても活躍。ゲームでフィットネスには参加できないもののウェアラブル端末を用いて歩数での消費カロリーから健康管理を行う。キレがある意見からユニットの流れをヘルスケア重視に転換させた。
「HealthCare Fortia」主な活動内容
- フィットネスゲーム、ウェアラブル端末、その他、各自が無理のない運動方法での健康維持
- 私立ePARA学園で健康管理をテーマとした座談会
- コミュニケーションツールを用いて情報交換とモチベーション維持のための励まし合い
- ePARAのニュースサイト(https://epara.jp)における活動の情報発信
- ePARA CARNIVAL内でのヘルスケア文脈での実践的な挑戦
今後の目標とする活動内容
- バリアに応じた無理のない健康管理方法をテーマとした情報発信
- バリアがあることで健康そのものを諦めていた方の希望となれるような活動の実践
- フィットネス、運動が出来なかった日があっても誰も責めない、責められない、見守る優しさを持ったコミュニティ作り