イラスト・マンガ・小説コミュニティサイト「pixiv」を運営するピクシブは5月30日、コーポレートサイトおよびSNS上で「弊社におけるハラスメントに関する報道について」と題したお知らせを公開した。
これは同社に務めるトランスジェンダーの社員が男性上司からセクハラを受けたとして、男性上司および同社に対して慰謝料約555万円を求め、東京地方裁判所に提訴したとの報道(弁護士ドットコム)を受けての対応。
ピクシブは「一連の報道にありました、弊社従業員によるハラスメント行為があったこと、およびハラスメントを行った当該従業員を懲戒処分したことについては事実となります」とハラスメント行為を認めた上で、謝罪を行った。
ただ、一連の声明の中で「被害者による申告を受け、2019年に該当する加害者に対して、降格・減給の処分とともに、被害者への接近禁止等を命じた」としているが、弁護士ドットコムの報道によると「2020年4月からの1年間は同じ事業部に配属される状態になるなど約束した措置についても徹底されなかった」と十分な対応がなされなかったことが被害者により主張されている。
同社ではハラスメント防止対策として、外部の専門家を招いた全社員参加必須のハラスメントに関する研修の実施、管理職に対しての別途追加での研修の実施、外部専門家を交えたハラスメント相談窓口の整備などを定期的に行っているという。
また、「ハラスメント行為については、性別・性自認・性的指向等に関わらず、万人に対して許されない行為であると認識しております。このような事態を引き起こしてしまったことを会社として極めて重く受け止めております。」として今後、改めてハラスメント防止に関する方針について検討を行い、コーポレートサイトで発表するとのこと。