虎の穴は、同人誌をはじめ、マンガ、アニメ、PCゲームやグッズなどを扱う「とらのあな」の直営店舗について、2022年8月31日をもって複数店舗を閉店することを発表した。
閉店するのは「秋葉原店A」、「新宿店」、「千葉店」、「なんば店A」、「梅田店」の5店舗となる。また、昨年から一時閉店していた「名古屋店」においても再出店を断念。一方、池袋店においては引き続き女性向同人誌を中心に運営を継続する方針としている。
また、同社で中心的な役割を果たしてきた秋葉原店においては、イラスト展が開催可能なギャラリー型店舗の出展を準備していくとともに、新たな店舗の在り方を模索し、再出店の協議を続けていくという。
閉店理由については「2020年より店舗事業においてはコロナ禍による影響を大きく受けており、現時点で回復の兆しが見えていない状況」が大きな要因とのこと。
直営店の運営事業は縮小するものの、一昨年から取り組んできたin shop事業(ショップ内に展開する店舗)は現時点で10拠点を越える展開。7月~9月には富山県、愛知県、静岡県に新規出店を予定している。
今後、同社は全国でのin shop展開を推進すると共に、DX戦略に注力していく構え。コロナ禍以降で推し進めてきた通販・WEBサービスへの投資転換より、通販・Fantia事業が大きく成長している状況であり、引き続きオンラインサービスの拡大を目指す(事業構造改革の進捗)。
事業構造改革の進捗について報告された内容によれば、現在「とらのあな」が主力とする女性向け販売は、97%を通販が、2%を池袋店が占めている。そのため、オンラインへのシフトおよび直営店舗の集約による女性向け流通への影響は皆無であると推測されている。