講談社は7月7日、Web小説投稿サイト「小説家になろう」の人気作品を原作とし、「週刊少年マガジン」で連載中の『シャングリラ・フロンティア~クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす~』に関して、ゲーム化およびTVアニメ化を発表した。TVアニメの放送は2023年を予定している。
これに際して組成された「シャングリラ・フロンティア」製作委員会には、ネットマーブルが参加。講談社と提携して同IPをベースにしたゲームを制作するという。パブリッシングをネットマーブルが担当し、開発を『セブンナイツ』などで知られるネットマーブルネクサスが手掛ける。現時点では、ゲームに関する詳細は不明。
『シャングリラ・フロンティア』は、硬梨菜(かたりな)氏が原作を手掛け、藤亮介氏が「週刊少年マガジン」でのコミカライズを行う作品。これまで、原作小説は「小説家になろう」で累計5億を超えるPVを記録し、既刊8巻のコミック(9巻が7月15日発売予定)も累計250万部を突破している。
作中では、高校生の主人公が、総プレイヤー数3000万人の“神ゲー”とされる劇中作「シャングリラ・フロンティア」の中で体験する冒険譚が描かれている。
ゲーム版を手掛けるネットマーブルは、グローバル市場での競争力を高める方針を打ち出しており、日本は重要な市場のひとつ。
同社は現在、同じく講談社の「週刊少年マガジン」で連載された漫画作品『七つの大罪』を題材としたマルチプラットフォーム向けオープンワールドゲーム『七つの大罪 オリジン』も制作中(開発はNetmarble F&C)。配信中のヒット作『七つの大罪 ~光と闇の交戦(グランドクロス)~』も手掛けており、「オリジン」はその後継作とされる。
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また、ゲームIPではレベルファイブの「二ノ国」IPをベースにしたスマホ向けMMORPG『二ノ国:Cross Worlds』をリリース。配信開始から11日で1億ドルの売上を記録する(Sensor Tower調べ)など、大ヒットをおさめた。なおこのとき、売上の45%を日本が占めている。
そのほか、直近では中国・NUVERSEによる「ONE PIECE」IP作品なども発表されている(開発:YesGames)。これらの流れから、今後も日本の著名IP、もしくは成長の見込めるIPが海外でゲーム化され、国内市場に投入されるケースが増えていく可能性は高い。
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