シンガポールに本拠を置くThinkingDataは7月26日、2022年8月、国際化戦略の重点市場として、日本への本格参入を発表した。
ThinkingDataは、ゲーム向けのビッグデータ分析プラットフォーム「Thinking Analytics」を提供する企業。これまで、世界中のエンターテインメント市場を席巻するゲームアプリにも導入され、世界で700社、4000タイトルに導入されている。
米市場調査会社Sensor Towerによると、2021年、日本のアプリゲームは過去最高の成長を記録(関連記事)。
市場全体として、セールスランキングのTOP10に位置するタイトルのうち半数以上のタイトルがサービス開始から4年以上の長期運用タイトルであり、既存タイトルが長く遊ばれ続けている反面、新規タイトルがヒットしにくい状況になっていることが明らかになっていた。また、セールス上位100タイトルのうち、30本は中国発のゲームが入り、売上の約25%を占めている。
これらを背景に、ThinkingDataは日本市場が「新規アプリの開発と長期にわたる運営いずれにおいても精度の高い施策が求められるようになっている」として、ユーザーのアプリ内行動を蓄積させリアルタイムで分析ができる強力なプロダクトと、これまで多数のタイトルをデータドリブンなアプリゲーム運営へ変革させてきたノウハウを日本市場に提供するという。
同社が提供する「ThinkingAnalytics」は、統計解析に必要な高度な分析メソッドをノーコードで実現することが可能。例えば「直近7日間で1万円以上課金したユーザー」の「特定の30日間のうちログインした日数」など、他のBIツールではデータアナリストに依頼して、長いSQLを書かなければならない詳細な分析も、誰でも数分で分析できるようになる。
ほかにも、ダッシュボードの柔軟なカスタマイズ、二次開発の支援、サードパーティデータ(広告計測やアプリ内収益化等)のデータ取り込みや連携などが行える。
同社は現在、参入初期におけるテスト販売を実施中。条件を協議した上で、限定数社に特別条件でソリューションを提供しているとのこと。