ソニー・インタラクティブエンタテインメントが提供するサブスクリプションサービス「PS Plus」のフリープレイについて、『ARK: Survival Evolved』を1カ月間配信する契約に350万ドル(約5億2,000万円)が支払われていたことが明らかになった。
これは、同作を手掛けるStudio Wildcardの親会社であるSnail Games USAが、米国証券取引委員会へ提出した書類によって報告されたもの。
一方のマイクロソフトは、Xbox Game Passで同作を6カ月間配信する際に250万ドル(約3億7,000万円)を支払っていたことが判明している。
Snail Gamesによると、『ARK: Survival Evolved』は同社の主力フランチャイズとして展開されているサンドボックス型サバイバルゲーム。これまで、コンソール、およびPCでのインストール数は、7650万を超えているという。2022年6月30日時点での直近6ヶ月間のDAUは平均39万5,150人、最高値で75万5,000人に上る。
特筆すべきは、インストールされた数字の中には、無料キャンペーンによる3840万件が含まれている点。これはSteamやEpic GamesストアなどPCプラットフォームでの無料配布や、PS Plus/Xbox Game Passによるサブスクリプションサービスを通じてダウンロードされたものだと考えられる。
そうした中、書類で報告された内容の中には、PS Plus/Xbox Game Passに同作を提供する契約に関して、それぞれ前述のライセンス料が支払われたようだ。PS Plusでは2022年3月の海外向けフリープレイタイトル(日本は対象外)として、Xbox Game Passは2019年から3年間提供したのち、契約を延長して2022年6月30日まで配信していた。

基本的には両社ともサブスクリプションサービスにコンテンツを追加するためのライセンス料について公表していないため、フローが可視化された珍しい事例と言える。
なお、PS Plusの契約の方が割高な点に関しては、Xbox Game Passは配信期間が終わるとプレイ不可になるものの、PS Plusは一度ライブラリに追加してしまえば基本的に期限なくプレイできる仕様となっているため、その辺りのサービスの細かな違いが影響しているものと考えられる。
報告ではこのほか、2023年にPC/Xbox Series X|Sで発売予定の『Ark II』について、発売後3年の期間をXbox Game Passで配信するために、マイクロソフトが230万ドル(約3億4,000万円)を支払ったことも判明している。