
アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログを更新し、イーロン・マスク氏による買収完了により、再編が行われているTwitterについて調査データを公開した。
Sensor Towerによると、買収が決定して以来となる10月27日から11月7日までの12日間、モバイルアプリのインストール、利用、消費、が軒並み増加。さらに、MastodonやTumblrなどの代替プラットフォームへの関心も高まっている状況だという。
具体的には、直前である10月15日から10月26日と比較して、ユーザーの消費が66%上昇した50万2,000ドル(約6,996万円※)となり、一日の利用量は2%の微増。インストール数は760万DLを記録し21%増加している。
※執筆時点の最新取引レートで計算

特に米国では、2つの期間(10/15~10/26と10/27~11/7)を比較して、インストール数が91万6,000から31%上昇し、120万に達する伸びを見せている。
一方、米国のSNSアプリにおける買収決定後の週間成長率チャートでは、分散型SNSのMastodonが1位、マイクロブログサービスであるTumblrが4位となった。Twitter買収後の方針に反発するユーザーによって、競合するSNSサービスへの関心も高まっていることがうかがえる。

Mastodonは、10/27~11/7の期間、米国で約32万2000DLを記録し、前期(10/15~10/26)から100倍以上の増加。グローバルでは、657%増の100万DLを記録している。
同サービスは11月3日、前の週で過去最高のアクティブユーザー数を記録したことをTwitter上で報告している。
Tumblrも、米国において9万2,000DLを記録し96%増。グローバルでは77%増の30万1,000DLに急増した。
そのほかCounterSocialのような小規模なプラットフォームでも成長が加速している。同サービスは荒らしやフェイクニュースに対してゼロトレランスのスタンスを採り、広告なしを謳っているのが特徴のSNS。米アプリストアで2万4,000DLを記録し、2,300%上昇した。さらに、グローバルでは3万3,000DLとなり3,200%増となった。


Twitterは現在、イーロン・マスク氏による新しいリーダーシップのもとで新機能や新たなポリシーを急速に展開。Sensor Towerは分析の中で、「そうした激動は短期的に続くものと見られるが、長期的な影響は未確定」とし、これまでに観察された傾向が持続するのか、それとも正常化するのかは時間が解決するものだとしつつ、既存のSNSや新規参入者にとって、自らニッチ市場を切り開くチャンスとなるかもしれない点を指摘した。