スクウェア・エニックスは11月17日、同社の元従業員とその知人がインサイダー取引による金融商品取引法違反の疑いで逮捕されたとの報道を受け、声明を発表した。
一部報道によると、容疑者の元従業員とその知人は、新作モバイルゲームの開発を巡り、スクウェア・エニックスとAimingが提携するとの情報が公表される前にAimingの株式およそ4,700万円分を買い付けた疑いが持たれているという。
元従業員は、2019年11月頃にAimingとスクウェア・エニックスとの業務提携を決定したという重要事実を把握後、2019年12月上旬~2020年2月上旬にかけて、株式を買い付けた疑いがある。Aimingとスクウェア・エニックスの共同開発では、2020年7月にリリースした『ドラゴンクエストタクト』に関わるものと見られる。
『ドラゴンクエストタクト』は2020年2月5日に発表。同年7月にリリース後は、App Storeの無料ダウンロード及びセールスランキングで1位を獲得し、大ヒットを記録した。Aimingの当時の株価は、発表前日で終値約300円だったが、発表後の2月中旬には600円台まで上昇した。さらにサービス開始後の7月には一時1,000円を超えることもあった。
スクウェア・エニックスの声明によれば現在、東京地検特捜部による捜査が進行しており、同社は真相解明に向けて捜査に全面協力しているとのこと。あわせて関係者に謝罪すると共に、インサイダー取引の未然防止に向けた社内規程のさらなる厳格化に努めるとしている。
スクエニ―当社の元社員によるインサイダー取引容疑に関する報道について―より
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