『ドラゴンクエストタクト』を巡るインサイダー取引事件、新たにゲームクリエイターの中裕司容疑者が逮捕されたと報道

 スクウェア・エニックスの元従業員らがインサイダー取引容疑で逮捕された件(関連記事)について、東京地検特捜部がゲームクリエイターの中裕司容疑者を新たに逮捕したことを、フジニュースネットワーク等が報じた。逮捕容疑は、金融商品取引法のインサイダー取引。

 今回の事件は、元従業員が2019年11月頃にAimingとスクウェア・エニックスとの業務提携を決定したという重要事実を把握後、2019年12月上旬~2020年2月上旬にかけて、Aimingの株式を買い付けた疑いがあることに端を発している。なお、Aimingとスクウェア・エニックスの共同開発では、2020年7月にリリースした『ドラゴンクエストタクト』が該当する。

 報道によると、中容疑者はスクウェア・エニックスの社員だった2020年1月下旬頃、『ドラゴンクエストタクト』に関する重要情報を知り、Aimingの株式およそ1万株を、およそ280万円で買い付けたとされる。今回の事件で逮捕者は3人となった。なお、3人が株を売り抜けていたかなどは明らかにされていない。

 中裕司容疑者は、元セガのゲームクリエイター。同社在籍時には、「ソニック」シリーズや『ナイツ』『ファンタシースターオンライン』など数々のヒット作を世に送り出してきた。2018年1月にはスクウェア・エニックスへ移籍し、ディレクターとして『バランワンダーワールド』の開発に携わった。

 その後、2021年4月末をもってスクウェア・エニックスを退職。しかし、同月末のTwitterの投稿において、『バランワンダーワールド』発売の約半年前にディレクターを解任されていたことや、本件に関しての発信を禁じる業務命令の失効の確認を求める訴訟を、スクウェア・エニックスを相手に提起していた。

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