HIKKYは11月29日、独自のメタバース開発エンジン「Vket Cloud」(ブイケット クラウド)と外部デバイスが連携できるソリューション、「unlink(アンリンク)」を発表した。
あわせて、ソニーが新たに発売するモバイルモーションキャプチャー「mocopi(モコピ)」との連携を発表。HIKKYが2022年12月3日(土)~12月18日(日)にかけて開催する、メタバース上で行う世界最大※のVRイベント「バーチャルマーケット2022 Winter」にもソニーの初出展が決定している。
※バーチャルマーケットは「バーチャルリアリティマーケットイベントにおけるブースの最多数」としてギネス世界記録に認定。
発表によると「unlink」は、メタバース上でリアルとバーチャルの境界線をより簡単に乗り越えてコミュニケーションを取ることを可能にする、「Vket Cloud」エンジンを中心にした機能群で構成されるソリューション。
「Vket Cloud」とは、HIKKYが開発するブラウザ上で動作するメタバース開発エンジン。Vket Cloudを用いて制作されたメタバース空間には、スマートフォンやパソコンから専用アプリなどのダウンロードを行うことなく、URLリンクをクリックするだけでアクセスが可能となる。 マルチプレイにも対応しており、ボイスチャットやテキストチャットで同空間内にいる他のユーザーとのコミュニケーションが取れるのが特徴。
一方、ソニーの新製品「mocopi」は、小型で軽量なセンサーとスマートフォンの専用アプリにより、専用の設備やオペレーターを必要とせずリアルタイムなデータ取得やモーション入力を実現するモバイルモーションキャプチャー。2023年1月下旬に発売を予定し、価格は49,500円(税込)。
「mocopi」で取得したモーションデータについては、メタバース向けサービスや3D開発ソフトウェアと連携するSDKを12月15日から提供予定。仮想空間での映像表現の自由度を高めるほか、フルボディ(全身)トラッキングなどのモーションデータの活動用途を拡大することで、メタバースやフィットネスを含む領域での新たなサービスの開発を可能にするという。ソニーはHIKKYをはじめ、連携サービスを開発するパートナー企業の拡大にも取り組む方針。
そして、「unlink」は展開の第一弾として、ソニーの「mocopi」とVket Cloudとの連携を実現する機能を提供予定。「誰でも気軽に、スマートフォンでモーションデータをメタバースに送ることができるようになり、手軽さやコストを引き下げることができ、企画の自由度を広げることに貢献する」としている。
同製品は今後、HIKKYが展開していくリアルとバーチャルをかけ合わせた「パラリアルワールド」で、様々な利用方法が可能になるとのこと。例として、バーチャルとリアルで同時に行うライブ配信や現地観光ガイドの実現、メタバースでのバーチャル接客をより手軽に展開することを実現するなど、メタバースでの活動を広げることができる。また、今後もさまざまなハードと連携しながら、機能拡張を進めていくとしている。
なお、詳しくは12月3日(土)~12月18日(日)にメタバース上で開催されるHIKKY主催の「バーチャルマーケット2022 Winter」で、製品が紹介される予定。ソニーは企業出展会場の1つ「パラリアル名古屋」において12月14日、VRで活動するダンサーチーム「カソウ舞踏団」によるmocopiを実際に使用したダンスモーションを披露するとのこと。