『Apex Legends Mobile』がサービス終了を発表 生涯収益が4000万ドルを突破するも1月のセールスが急激に減少したと推計

 エレクトニック・アーツ(EA)とRespawn Entertainmentは2月1日、同社が提供するiOS/Android向けバトロワ『Apex Legends Mobile』について、2023年5月2日午前8時をもってサービスを終了すると発表した。約1年間のサービス期間となる。

 なおEAは今回の決定に併せて方針転換を行い、リリースを予定していた『Battlefield Mobile』の開発を中止することも報告している。

 『Apex Legends Mobile』は、PC/コンソール向けに展開する『Apex Legends』をモバイル向けに最適化したバトルロイヤルシューター。事前登録者数1000万人を超える注目度の中、2022年5月17日にリリースされた。三人称視点の導入などモバイル版だけの要素や、「フェード」と「ラプソディ」といったモバイル版限定のレジェンド(キャラクター)も実装されている。

 同作はAppleが主催する2022年のApp Store Awardsにおいて「iPhone Game of the Year」を受賞する(関連記事)など、高い評価と共に好調なスタートを切ったと見られたが、EAは「コンテンツの質・量・更新頻度がプレイヤーの期待に応えられる水準に至らなかった」と説明。

 そのため、開発パートナーであるテンセント傘下LightSpeed Studiosとの数ヶ月におよぶ協議のもと、サービス終了が決定されたという。現在すでにアプリ内課金を停止しており、返金対応は行われない。

 なお日本語公式アカウント(@apexmobile_jp)では、終了理由に関して「私たちがコントロールできない要因により」との文言が加えられている。

 参考までに、Appmagicのデータに基づきmobilegamer.bizが報じた内容によると『Apex Legends Mobile』はこれまで、生涯収益4000万ドル(51億6,000万円)を突破したと推計。2022年5月と6月の月間収益は700万ドル(約9億円)に達しており、実際にかなり好調なスタートであったことがうかがえる。

 しかしその後、10月、11月、12月の収益はそれぞれ360万ドル、290万ドル、350万ドルと半分程度まで落ち込み、2023年1月は140万ドル強と急激な減少が見込まれた。

 ゲーム内では1月6日、バグへの対処を理由に11月30日に開催されたシーズン「アンダーワールド」を延長し、新シーズンの開催を延期すると発表。このため長く新たなコンテンツが追加されていない状況が続いていた。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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