21年11月、中国モバイルゲーム企業の売上TOP30。『原神』やIGGが欧米でリリースした新作が好調

 アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2021年11月の世界モバイルゲーム市場における中国のモバイルゲームパブリッシャーのセールスランキングを公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。

 今期、世界のモバイルゲームパブリッシャーの売上トップ100には、合計37社の中国企業が含まれており、合計で22億3,000万ドル(約2,529億円)以上を売り上げ、トップ100の内38.3%を占めている。

画像は Sensor Tower 「2021年11月中国手游发行商全球收入排行榜」より。
中国のモバイルゲームパブリッシャー上位30社の売上高

 上位3社は依然変わらず。

 miHoYoの『原神』はVer.2.3アップデートにより前四半期比95%増の2億700万ドル(約235億円)を売り上げ、それに伴いパブリッシャーの収益も76%増。中国のモバイルゲームパブリッシャーのセールスランキングにおいてTOP3にランクインした。

 昨年9月末のリリース以来、『原神』は全世界で23億ドル(約2,609億円)以上の売上を記録。1日あたりで平均540万ドル(約6億1300万円)以上を売り上げている。これは同期間、テンセントの『王者栄耀』、『PUBG Mobile』(中国ローカライズ版を含む)に次ぐ世界第3位のセールスとなる。

 IGGが9月に欧米でリリースした『神域 (Mythic Heroes)』は、期間中の収益が138%と急増し、パブリッシャーのモバイルタイトルとしては2番目の収益を記録。日本や韓国ではまだリリースされていないタイトルのため、今後さらに伸びるかもしれない注目作となっている。

 NUVERSE(朝夕光年)は、11月に『武林闲侠』や『花亦山心之月』といった新作をリリース。繁体字版『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』のパブリッシングを担当するなど国内外の市場で成長し、前年同期比15%増の20位にランクインした。

 ONEMT(龙腾简合)の中世ヨーロッパの宮廷を舞台したSLG『King’s Choice』は、今期の売上高が前年同期比30%増。StarUnion(星合互娱)のアリをを主役にしたSLG『ザ・アンツ:アンダーグラウンド キングダム』も、前年同期比6%増で過去最高の売上を記録。海外進出しやすいシミュレーション系のタイトルは依然好調の様子だ。

 また、StarUnionはシミュレーションと3マッチを組み合わせた『Beasts & Puzzles』のベータテストをAndroidマーケットで開始。タイトルやジャンルから『パズル&サバイバル』を彷彿とさせるものがあり、同作が人気を博している欧米市場を狙いに定めていることは一目瞭然となっている。

▲モンスター+マッチ3+ストラテジー。『パズサバ』のゾンビをモンスターに置き換えた構図だが、果たして。

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 中国の国内に目を向けると、『PUBG Mobile』の中国ローカライズ版であるテンセントの『Game for Peace』は豊富なイベントに後押しされ、11月の売上高が前年同月比で67%増加し、中国モバイルゲームのセールスランキングでトップに返り咲いた。

 ほか、Perfect World(完美世界)の『梦幻新诛仙』は前年同期比53%増で19位にランクイン。

 11月18日にリリースされたばかりであるBeijing Gaea Interactive Entertainment(GAEA)の『武林闲侠』は早速25位にランクインした。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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