アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2021年11月の世界モバイルゲーム市場におけるセールスランキングを公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。

同期間中、テンセントの『PUBG Mobile』の売上高が2億5400万ドル(約289億円)近くに達し、世界のモバイルゲーム市場でトップを獲得した。この数字は2020年11月から約46%の成長となる。売上の約66%は中国ローカライズ版である『Game For Peace』からで、次点でトルコからの7.3%、続いてアメリカからの6.8%。
日本国内では11月、アプリのDL数が2000万を突破。特設サイトがオープンし、ゲーム内ではガチャに使用するドン勝メダルの配布などイベントを実施。

また、Twitterのフォロー&RTキャンペーンでは「iPhone 13 Pro Max」「新型iPad Pro」「Amazonギフト券」などが景品として用意された。
そして全体の売上に大きく寄与したのは、League of Legendsの初アニメーション作品「ARCANE」とのコラボイベントだと考えられる。11月16日から開催されたこのイベントでは、「ARCANE」をテーマにした期間限定のコラボモード「Mirror World」を始め、スキン、キャラクターなどが登場。専用のマップロケーションで、プレイヤーが搭乗する輸送機もコラボ仕様に変化。

次ぐmiHoYoの『原神』は、前年比で約47%増の総売上高約2億700万ドル(約235億円)を記録。収益の約36%は中国からで、次いで日本から24%となった。
この期間、ゲーム内ではVer.2.3アップデートを実施。新★4キャラ「ゴロー」をはじめ、新イベントなどを開催。
アプリ分析ツール「LIVEOPSIS」を確認すると、日本市場においてはガチャ更新のタイミングで必ずセルラン首位をマークしていることがわかった。限定★5キャラクター「雪晴梅香・胡桃(炎)」などの人気キャラクターが登場したことで、多くのユーザーが課金を行った。


世界のモバイルゲーム市場はこの期間、App StoreとGoogle Play全体で推定71億ドルの消費を生み出し、前年比で7%の増加を記録。売上の最も大きい割合はアメリカが約20億ドルで約29%を占め、続く日本が20%、中国が18%近くを占めた(中国ではGooglePlayが提供されていないため、Android版の売上データは反映されていない)。
そのほか、急上昇した『Coin Master』は期間中に過去最高の約1億2,500万ドル(約142億円)を記録。前年同期比4%増の収益を上げた。ブラックフライデーのイベントがユーザーの課金に繋がり、11月26日に月最高の約750万ドル(約8億5000万円)を売り上げた。