最強の組織で世界を制す NextNinja 代表 山岸聖幸

 東京・五反田にあるNextNinjaは、スマートフォン向けRPG『グランドサマナーズ』を運営するゲーム会社。そして、同社の創業者であり、社長を務めるのが山岸聖幸さん(42)です。

 彼は組織のトップでありながら、SNSを駆使して世界中のプレイヤーたちと触れ合い、ファンに最も近い存在として“Yama-P”の愛称で親しまれています。「NextNinjaのゲームだから、超面白い」。臆面も無く語る彼の自信を支えるものとは。

山岸聖幸

株式会社NextNinja 代表取締役CEO。1977年大阪生まれ。2003年早稲田大学理工学部大学院在学中にNextNinjaを起業。モバイルコンテンツの開発・運用を皮切りに、ソーシャルゲーム黎明期より数々のゲームタイトルを世に送り出す。2016年12月にリリースされた『グランドサマナーズ』ではプロデューサーも務める。

 

35ヶ国が熱狂する『グランドサマナーズ』

 『グランドサマナーズ』は、手軽だけど、超面白い、スマートフォン向けの王道RPGです。パブリッシャーはグッドスマイルカンパニーさん、開発・運営はNextNinjaがやっていて、僕は『グランドサマナーズ』のプロデューサーであり、NextNinjaの社長でもあります。『グランドサマナーズ』をまだご存じない方は、これを機に是非プレイしてみてください。インストールした次の日には、きっと夢中になっているはずですから。

 

 「またまた、大風呂敷を広げちゃって」とお思いでしょうか。でも本当なんです。『グランドサマナーズ』は運営2周年を迎え、現在は日本を含む35の国と地域に配信されています。お陰様で、国内ではヒットタイトルと呼ぶに十分な規模にまで成長することができました(日本ではApp Storeセールスランキングで最高10位を記録)。

 しかし、『グランドサマナーズ』はそれだけに留まりません。実は、北米を中心とした海外でも人気を得ています。App Storeのセールスランキングでは、アメリカのRPGカテゴリ内で最高28位、ヨーロッパではイギリスやドイツなど主要国を含む9ヶ国で軒並み30位前後にランクインしました。さらに、ベトナム、フィリピン、シンガポール、インドネシアといった東南アジアの新興国ではトップ10入りを果たしています。

 この実績を見れば、『グランドサマナーズ』が海外でいかに支持されているかがおわかりいただけるでしょう。海外ファンの熱量は、おそらく皆さんの想像以上だと思いますよ。この動画は今年のAnime Expo(※)に出展した時の様子です。

※Anime Expo…アメリカ・ロサンゼルスで毎年開催される北米最大のアニメコンベンション。今年は2019年7月4日~7日に実施された。

 当日は『グランドサマナーズ』のファン約800人が詰めかけ、その場で人気コミック「ワンパンマン」とのコラボレーションが初めてアナウンスされました。

 僕が着込んでいたのは「ワンパンマン」の主人公・サイタマのヒーロースーツですね。「One-Punch Man! One-Punch Man!」と何度もコールが起きて、とにかくものすごい盛り上がりでした。もう、絶叫と歓声で周りの音が全く聞こえなくなってしまうくらい。

▲Crunchyroll Games Twitterより

 「ワンパンマン」コラボのニュースは来場者によって瞬く間に拡散され、その日だけでDAUは20%も跳ね上がりました。その後、別会場でファン交流会を開いたんですが、こちらもすごく楽しんでもらえたみたいで、プログラムが全部終わったのに誰も帰ろうとしないんです。「Yama-Pの直筆サインをもらうまで帰らないぞ」って(笑)。

 こうして、『グランドサマナーズ』のAnime Expo出展は大盛況の内に幕を閉じました。プレイヤーの皆さんには感謝してもしきれません。あの大会場をぎゅうぎゅう詰めの満席にできるなんて思ってもいませんでした。

 なにしろ去年出展した際はまだ全然知られていなくて、たった3人しか来てもらえませんでしたから。周りの人はきっと不思議に思うでしょうね。この1年で『グランドサマナーズ』に一体何が起きたのか、と。

 僕は天才クリエイターではないし、芸能人のように面白いトークができるというわけでもありません。それでも、僕が手掛けたゲームが異国の地で多くの人々に受け入れられ、熱狂を生み出している。『グランドサマナーズ』のことを知っていただければ、NextNinjaがどんなゲーム会社なのかを理解してもらえると思います。

 ですから、今回は『グランドサマナーズ』とNextNinjaのこれまでとこれから、その全てをお話ししたいと思います。
  

徹底して自社でやる

 Anime Expoには日本のゲーム会社が何社も出展していて、スマートフォン向けゲームで言えば、Cygamesが『GRANBLUE FANTASY』を、アニプレックスでは『Fate/Grand Order』や『マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝』といった有名タイトルを目白押しで展示していました。

 有名企業のブースはどこもピカピカで、人気声優さんが何人もゲストにいらっしゃっていましたね。いかにも業界大手らしい、予算を存分に注ぎ込んだ立派な展示でした。ブースの中は人でごった返していましたけど、スタッフの方は慌てる様子もなかったので、イベント出展を得意とするエージェンシー(代理店)が随分バックアップしていたのだと思います。

 そうやって大企業がひしめく場所にNextNinjaがポンと参加したのですから、僕たちがプロモーション予算をはたいて出展したように見えるかもしれません。でも全然ムリなんてしていないんですよ。今年の出展費用は120万円ほどで済んでしまいましたから。

 実は、ロサンゼルスに行ったのは僕とスタッフの2人だけ。その渡航費と宿泊費、あとは来場者にプレゼントするノベルティを用意するのに10~15万円くらい使ったかな。

 招待企業ということで、会場の利用料は主催者側が負担してくれました。たかが120万円、されど120万円。120万円で、アメリカのプレイヤーたちがめちゃくちゃ喜んでくれて、Twitterでは「#grandsummoners」とハッシュタグが付いたツイートがすごい速さで流れていって、DAUが急上昇した。

 もう費用対効果を計算するまでもないくらいの大成功ですよね。やっぱり、こういうかたちが、ゲーム会社にとって正しいお金の使い方だと思います。

 Anime Expoでの成功は、エージェンシーを頼らず、すべて自社で手配したことが大きな要因でした。しかし、これは単なるコストカットではありません。

 NextNinjaには「自社でできることは、徹底して自社でやる」という流儀があります。翻せば、自社でできそうにないことは他の会社に任せるということであり、たとえば、『グランドサマナーズ』の海外ユーザー向けのカスタマーサポートは専門会社のイー・ガーディアンに協力していただいています。

 でも、積極的にアウトソースしているのはそれくらいですね。大企業でなくとも、自社でできることって案外多いんですよ。これだけクラウドサービスが発達しているのだから、ちゃんと使いこなせば、この東京・五反田にあるオフィスから世界中にゲームを届けるのも決して難しいことではありません。

 『グランドサマナーズ』のサーバーはAWS(Amazon Web Services)上にあって、日本国内とアメリカ・オレゴン州の2つのリージョンから配信されています。しかし、エンジニアがいるのはここ(東京)だけです。

 翻訳は同じオフィスにいるスタッフが担当しており、出来上がった翻訳データはエンジニアによってサーバーへすぐにアップロードされ、これでもう英語版『グランドサマナーズ』の配信準備はほぼ完了です。

 さらに、マーケティングもすべて社内で行っています。専門のマーケターがGoogle UAC(※)やApple Search Ads(※)、Facebook広告等を駆使して、このオフィスから世界中にデジタル広告を展開しているんですよ。広告効果はAppsFlyer(※)で可視化され、それをマーケターが分析して、さらにターゲットを絞り込んでいく。

(※)Google UAC…Google Universal App Campaigns。Googleが提供する広告配信ネットワークで、検索結果、Google Play、YouTubeなど、Googleの様々なサービスを通じて最適な広告を配信し、アプリのインストールを促進する。

(※)Apple Search Ads…Appleの検索連動広告サービス。App Store内の検索結果に応じて、関連の深い広告を表示できる。

(※)AppsFlyer…イスラエルのAppsFlyer社が提供する広告トラッキングツール。広告効果と流入経路を測定し、どの広告がアプリのインストールに繋がったのかを分析することができる。

 世界35ヶ国に配信されているゲームですから、国内の広告代理店を頼ると余計にお金が掛かることもあるし、その割に効果がイマイチだったりします。だから、自社で運用して広告の精度を高めていく方がずっと確実で効率的なんですね。

 TwitterとFacebookもフル活用しています。何より、社内で僕が一番SNSを使っているでしょうね(笑)。Twitterでは『グランドサマナーズ』の関連情報のほか、プレイヤーのフレンド募集ツイート、ファンアートなども積極的にリツイートしています。また、僕のフォロワーには海外のプレイヤーも多いので、英語を交えて投稿することも多いですね。

 Facebookでも僕自身のアカウントで投稿しています。『グランドサマナーズ』には、海外の有志が立ち上げたファンコミュニティがFacebook上にいくつもあって、主なグループだけでも10を数えます。その内、最大のコミュニティは約6,000人の規模です。

 各国のコミュニティに僕も時々参加して、次回のアップデート予告を投稿したり、質問や要望を直接聞いたりしています。こうした海外プレイヤーの動向も、広告代理店に任せきりにしていたら、きっとわからないままだったでしょう。

 海外進出には現地のファンに対する理解が重要だとあれほど言われているのに、こうやって地道に活動している企業はまだ少ない。だからこそ、僕はどんなに忙しくても、TwitterもFacebookも休まず続けてきました。

 そういう姿勢は国境を越えて伝わっていくんですね。これならYama-Pに任せても大丈夫だと。その信頼が幾重にも積み重なって、僕のサインを求める長蛇の列になった、というわけです。
 

コラボイベントへのまなざし

 『グランドサマナーズ』はこれまで、漫画やアニメ作品、いわゆるIP作品とのコラボイベントを開催してきました。「ワンパンマン」もそうですが、人気作品とのコラボが『グランドサマナーズ』の成功要因のひとつであることは間違いありません。

 コラボがゲーム運営にもたらす効果は絶大です。原作のファンが『グランドサマナーズ』に興味を持ってゲームを始めてくれるかもしれませんし、グラサマプレイヤーが原作を知るきっかけになることもあるでしょう。

 新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの活性化、ゲーム運営における最大の問題が一挙に片付いてしまうのですから、NextNinjaに限らず、どのゲーム会社もコラボイベントをやりたがるわけです。

 しかし、コラボ施策には盲点があります。それは、とてつもなく高いクオリティが求められるという点です。言い換えれば、組織全体に大きな負荷がかかる、ということでもあります。

 当然のことながら、他社の作品とコラボするには、IPの利用許諾が必要です。そのために出版社や(TVアニメ作品等の)製作委員会と何度もミーティングを重ね、渉外部門はうんざりするような量の書類に目を通さなくてはなりません。

 代理店が間に入ってくれればもっと楽なのでしょうけど、あいにくNextNinjaは「自社でできることは、徹底して自社でやる」会社なので、この時ばかりは、その弊害が組織に影響を及ぼしてしまいます。

 一方、開発部門も何かと慌ただしくなってきます。コラボ先のキャラクターを『グランドサマナーズ』の世界に登場させるためには特別なシナリオを作らなくてはなりませんし、ドット絵になってもキャラクターの個性を感じさせるようなアクションが必要です。

 また、コラボキャラクターが十分に活躍できるよう、適切な能力値を設定することも重要なポイントになります。ここはゲーム全体の難易度にも関わってくるので、テストには相当の時間を掛けるようにしています。

 プランナー、デザイナー、エンジニア、そしてバックオフィスのそれぞれの部門が完璧に仕事をこなして、はじめてコラボイベントは完成します。完成度という点では、「ワンパンマン」コラボでぜひサイタマを見ていただきたいですね。

 バトルで相手の攻撃を受けても全然効かないので、「おや?」って感じで首をかしげるだけ(笑)。走り方もちょっと不格好なんですよ。鈍感で飄々(ひょうひょう)としたサイタマの性格がよく表現されていると思います。でも、ゲージが溜まって奥義を放つと本当に強いし、カッコいい。真奥義「マジ殴り」はほとんどのボスを粉砕できる、最強のヒーローにふさわしい威力に設定しました。

 ちなみに、サイタマはゲームの中で負けることはありません。HP(体力)が0になっても、その場で倒れこむのではなく、バトルを離脱するという形にしました。まぁ、苦肉の策という感じもないではありませんけど(笑)、やっぱりサイタマが負けるところなんて誰も見たくないじゃないですか。スタッフの一人が出したアイディアなんですが、すごく良い演出だと満足しています。

 コラボイベントはIPの知名度だけで成否が決まるものでしょうか。僕は全くそうは思わない。

 そもそも、作品の知名度は各国でかなり差があります。これまでコラボしてきた作品には、「ワンパンマン」のほかに「キルラキル」「ゴールデンカムイ」が挙げられますが、いずれも国内ではやや通好みな作品として受け止められていて、「ONE PIECE」や「名探偵コナン」のような国民的人気作というポジションにはありません。

 ところが、海外の展示会では、「ONE PIECE」「ドラゴンボール」「NARUTO-ナルト-」より「ワンパンマン」のほうがずっと大きく取り上げられているんですね。

 「キルラキル」も海外で絶大な支持を得ている作品です。コラボイベントを開催したのは昨年3月ですが、「キルラキル」が国内でTV放送されていたのは2013年、つまり5年も前でした。しかし、あの独特の世界観が海外では非常に高く評価されていて、まだまだ根強い人気があります。

 コラボイベントを発表した時は、「キルラキル」ファンの方から感謝のメッセージをいただいたんですよ。「日本のゲームはどこもキルラキルに注目してくれなかったのに、『グランドサマナーズ』だけはコラボしてくれた。本当にありがとう。ずっと待ってた」って。

 原作のファンとユーザー、双方共に価値を享受でき、しかも、相乗効果で何倍も大きな成果を得ることができる。そういう構図でなければ、コラボとは言えないんです。知名度だけで作品を選んでいるだけでは、結局大した結果にはなりません。

 IP作品とゲームの組み合わせにおいて、僕の中で原点となっているのが『百花繚乱サムライガールズ』です。NextNinjaにとって初めての本格的なIPタイトルで、すごく思い入れがあります。『百花繚乱サムライガールズ』は2014年にGREE Platformのタイトルとしてリリースされました。

▲『百花繚乱サムライガールズ』

 と言っても、『百花繚乱サムライガールズ』はコアファン向けの内容で、ライトなアニメ視聴者にはそれほど馴染みがない作品だったかもしれません。しかし、まだ規模も小さく、開発実績に乏しかったNextNinjaには『HUNTER×HUNTER』も『ONE PIECE』も、とても手が届きませんでした。そういう中で何とか許諾を得たのが、この作品だったんです。

 ゲーム化のGOサインをいただいた時はすごく嬉しかったし、僕たちが開発する以上、可愛い女の子が出てくるだけのポチポチゲームで終わらせるわけにはいかない。そういう決意で開発に当たりました。

 『百花繚乱サムライガールズ』はぱっと見では美麗イラストが目立ちますが、中身はカードゲームとしてかなり手応えのある難易度になっています。

 コアファンを抱えるIPタイトルのゲーム化。合理的に考えれば、ガチャをいくつか実装するだけで、もういかにも儲かりそうなゲームですよね。でも、そういうやり方ではおそらく成功できないだろうと思いました。合理性の指し示す方へ突っ走っているだけでは、いつかとんでもない落とし穴にはまってしまうような気がして。

 これはなかなか言葉で説明するのが難しいのですが、経営者のセンス、あるいは、プロデューサーとしてのセンスが確かに働く時があって、必ずしもそうだとは言い切れないけれど、それはゲームとゲームビジネスに大きな飛躍をもたらすきっかけにもなるんです。

 『百花繚乱サムライガールズ』では、合理的判断からは真逆の、気軽に楽しめるお手頃価格のマネタイズを設計しました。当時ではまだ珍しかったステップアップガチャを導入し、しかも最初のステップは10円から。その結果、スペンド率は60%近くまで上昇し、重課金に依存することなく、十分すぎるほどのセールスを記録しました。

 この取り組みが評価され、『百花繚乱サムライガールズ』はなかなか認めてもらうのが難しいジャンルであるにもかかわらず、「GREE Platform Award 2014」に選出されました。GREEの担当者の方が目を丸くしていたのを今でもよく覚えていますよ。さぞ驚いたでしょうね(笑)。僕たちだけが、合理性の先にある、非合理な正解に辿り着いてしまったのですから。
 

非合理な正解をいかに合理的に見つけるか

 『グランドサマナーズ』はこれからも様々な作品とコラボを展開していきます。また、先日(8月25日)にはプレイヤー同士の交流イベント「グラサマコン」を開催しました。

▲交流イベント「グラサマコン」の様子

 新作『東方LostWord』の開発も着々と進んでいます。事前登録者は現時点で20万人を突破しました(2019年9月上旬時点)。皆さんの期待をひしひしと感じつつ、それに十二分にお応えできる仕上がりになっていると自負しています。

▲『東方LostWord』キービジュアル

 

 新しいことに挑戦すれば、きまって組織に大きな負担が掛かります。しかし、僕たちはこれほど新しいことに取り組んでいるのに、NextNinjaの社員数は100人にも満たない。アルバイトや契約社員、派遣スタッフの方を入れても100人にはならないでしょう。

 このコンパクトさとハイパフォーマンスな体質がNextNinjaの強みです。そして、この強みは、管理するのもされるのも真っ平ごめんだ、という僕のポリシーに基づいています。

 「社長がそんなことを言うな」とお怒りでしょうか。しかし、人の仕事を管理するというのは僕にとってもはや苦痛に近く、管理される側も決して気持ちの良いものではないと思います。しかも、一度管理を始めてしまうと、管理コストという不可視の莫大なコストを払わされる羽目になり、もう二進(にっち)も三進(さっち)もいかなくなる。

 だから、「デザインはA案とB案、どちらがいいですか?」とか「このキャンペーンにはいくらまで投資していいですか?」なんて、いちいち僕の顔色を窺わないでほしい。僕の判断を待っている時間こそ、管理コストそのものです。自分の仕事なんだから、自分で決めていいんですよ。

 組織とプロダクトをより良くするためならば、ほかの部門の自主性を尊重する前提である限り、誰の、どのような決定であろうと、僕は支持します。

 つまり、NextNinjaは超・フラット組織なんです。

 上も下も、部門間のつまらない政治もなく、全てのスタッフが自分の仕事に全力投球した結果が、NextNinjaのゲームです。だから、『グランドサマナーズ』も『百花繚乱サムライガールズ』も、絶対に面白いゲームだと僕は自信を持って言い切れます。

 作業は細分化され、各部門に管理者がいて、管理者ではない人は一切決定してはいけない。――それが自明の利とされてきました。

 ところが、NextNinjaが今こうして上手くやれているのは、いちいち管理したくないという僕の非合理を、組織が受け入れてくれたからです。ゲームビジネスの真髄は、この非合理な正解をいかに合理的に見つけるかにあります。だからこそ、ゲームビジネスは一筋縄じゃいかないし、そこがまた面白い。

 NextNinjaとは非合理の発見によって進化し続ける、最強の組織なのです。

 

執筆:神谷美恵、取材・企画:原孝則
編集協力:森口拓海、撮影:岸波崇

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神谷 美恵(Mie Kamiya)
神谷 美恵(Mie Kamiya)https://pickups.jp/
大手SIerに就職するも、旧態依然とした組織に落胆して数年で退職。クラウドサービスを展開する企業に転職し、プロジェクトマネジメントとマーケティングのスキルを磨く。2017年に原 孝則と共同で起業。現在は経営工学を学びながら記事の執筆にあたる。

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