カプコン Q3、中核のデジタルコンテンツ事業は減収減益となるも販売本数は2,910万本に増加

 

 カプコンは2023年3月期 第3四半期(2022年4月1日~2022年12月31日)の連結決算を発表した。売上高は796億7,100万円(前年同期比9.6%減)、営業利益は333億3,200万円(前年同期比5.0%減)、経常利益は335億6,400万円(前年同期比7.1%減)、そして純利益は236億1,000万円(前年同期比11.6%減)となった。

 第3四半期、同社の中核であるデジタルコンテンツ事業において、主力IPの新作である『モンスターハンターライズ:サンブレイク』を市場に投入したことに加え、『モンスターハンターライズ』をはじめとしたシリーズ作のリピート販売など、デジタル販売を積極的に推進。

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 その結果、家庭用ゲームソフトの販売本数は2,910万本となり、前年の2,580万本を上回った。そのうち、『モンスターハンター:ワールド』や『デビル メイ クライ 5』、『バイオハザード ヴィレッジ』などリピートタイトルの販売本数が2,200万本を占めた。リピート販売は前年が1,820万本であったことから、PC版の発売による販売地域の拡大と定期的なセールキャンペーンによって、継続的に売れるタイトルが増加していることがわかる。

 収益面では、前期に発売した『バイオハザード ヴィレッジ』など大型新作の反動により、前年同期比で減収減益となったものの、通期計画に対しては想定通りに進捗。セグメントの売上高は612億4,200万円(前年同期比13.1%減)、営業利益は346億1,900万円(前年同期比3.6%減)となった。

 第4四半期は、2023年3月24日に発売を予定する『バイオハザード RE:4』などの投入、および継続的なリピート販売の推進に注力していく方針。今期に直接の影響はないが、テンセント傘下の中国TiMi Studioが『モンスターハンター』の新作モバイルゲームを開発中であることも明らかとなっている(関連記事)。

 そのほか、人材投資戦略について、人事関連組織の再編や最高人事責任者(CHO)の新設、報酬制度の改定などの施策を実施したことを報告。

 なお、2023年3月期 通期の業績予想に関しては、2022年10月26日に公表した計画を変更しておらず、売上高1,250億円 (前期比13.6%増)、営業利益500億円 (同16.5%増)、経常利益500億円 (同12.8%増)、純利益365億円 (同12.1%増)となる見込み。家庭用ゲーム販売本数は、旧作の伸長を主因として過去最高の4,000万本を計画している。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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