
セルビアゲーム協会(Serbian Games Association/SGA)は4月20日、セルビアのゲーム産業について調査した最新レポートを公開した。
セルビアは欧州に位置し、首都ベオグラードにはマイクロソフトやUbisoft、Wargamingなどの開発拠点や、サッカーマネージャーゲーム『Top Eleven』を手掛けるデベロッパーNordeusをはじめとした現地ゲーム企業が存在。
SGAによると同国には現在140の会社があり、市場の大手15社の売上高は1億5000万ユーロ(約225億円※)にのぼり、前年比10%の成長を遂げているという。
※執筆時点の最新取引レートで計算。
昨年、セルビアでは51本のゲームが発売され、同国発のタイトルは1年で1億回購入orダウンロードされたという。2022年は2018年以降で初めて、リリースされたタイトル数が増加した年となった。なお、現在は94本のタイトルが開発されているとのこと。
また、52%がオリジナルIPを開発。傾向として、主要なジャンルはアクションで、アプリ内広告を導入したカジュアル寄りなF2Pモバイルタイトルが多く制作されている。
そのため、ゲーム企業の主な収入は45%をモバイルが占め、PCは36%、コンソールに関してはわずか5%にとどまっている。海外市場のトップ3市場は米国、英国、ドイツで、90%の企業が自国以外で75~100%の収益を上げている。
特筆すべきデータとして、現地企業の従業員のうち、30%が女性であり、主要な役職の半数を女性が占めている。これは、世界平均を大きく上回る数字となる。その一方で、資金調達の機会がないこと、高い税金や煩雑な事務手続きなど国からの支援が不足している点については不満が多く挙げられた。
レポートの全文は以下のリンクから確認可能。