セガとRovioのモバイルゲームポートフォリオに関する調査データが公開

 先月、セガが『アングリーバード』で知られるRovio Entertainmentを1,000億円超で買収する計画を発表したことを受けて、両社のモバイルゲームに関する累計売上・ダウンロード数の推計が明らかとなった。Sensor Towerのデータに基づいて、mobilegamer.bizが報じている。

 Sensor Towerによると、セガの主力タイトルを累計収益で比較すると、トップから順に『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』(プロセカ)が5億7500万ドル(約734億円※)、『ぷよぷよ!!クエスト』が3億8000万ドル(約518億円)、『チェインクロニクル』が2億6000万ドル(約354億円)となっているという。

※執筆時点の最新取引レートで計算

 累計ダウンロード数で見ると、上位タイトルには英国の子会社Hardlightが開発を担当する「ソニック」タイトルが名を連ねている。最もダウンロードされたのは『ソニックダッシュ』で4億4500万DL、次いで日本では未サポートの『Sonic Dash 2: Sonic Boom』が1億4500万DL、『Sonic Forces – Running Battle』が1億2000万DLを記録している。

▲Sonic Forces – Running Battle

 一方のRovioは、生涯収益では『Angry Birds 2』が6億7500万ドル(約920億円)、『Angry Birds Dream Blast』が2億5000万ドル(約341億円)、『Angry Birds Friends』が1億5000万ドル(約204億円)と、「アングリーバード」IPが上位を占めた。

 累計ダウンロード数では、『Hunter Assassin』が最も多い4億DLを記録。次いで『Angry Birds 2』が3億7200万DL、『Angry Birds Classic』が2億DLとなっている。なお初代『Angry Birds』は続編である『2』のリリース後、アプリストアから取り下げられたためにランクインしなかったものと見られる。しかし初代を復刻した『Angry Birds Classic』が3番目に位置していることからも、その根強い人気がうかがえる。

▲Angry Birds 2

 Sensor Towerは「セガは自国の市場に大きく依存しており、過去1年間のアプリ内課金の91%以上が日本からのものであった」と分析し、買収後は海外の占める割合が40%に増えると予測。同時に、国内の競合他社と比べると、市場で露出しているタイトルが『プロセカ』以外のタイトルに無い点も指摘された。

 セガはRovioの買収に至った理由として、グローバル市場でのプレゼンス拡大を目的にしていることを明かしている。買収によって、Rovioが持つモバイルゲームの開発・パブリッシングにおけるノウハウを獲得し、セガが保有する既存IPのモバイルゲーム化・マルチプラットフォーム対応を促進する方針。「アングリーバード」を筆頭に、これまでマネタイズが弱かったカジュアル・ハイパーカジュアルゲーム分野のタイトルも拡充し、あわせてセガのゲームポートフォリオを強化する狙いだ。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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