韓国の公正取引委員会は4月11日、Googleが競合プラットフォームでのモバイルゲームのリリースを妨害したとして、独占禁止法に基づいて是正命令および421億ウォン(約43億円)の罰金を科したことを明らかにした。現地メディアINVENなどが報じている。
Googleは韓国のAndroid向けモバイルアプリ市場において、Google Play独占で配信することを条件に、ストア内での露出を増やす施策(フィーチャー)の支援を提供していた。これが韓国発のAndroid向けアプリマーケットであるOne Store※が発足した2016年6月から公取委が調査を開始した2018年4月まで続いていたという。
ゲーム会社への働きかけは韓国大手であるNetmarble、Nexon、NCsoftのいわゆる3Nや、中小企業にも及んだ。
※One Store:SK Telecom、KT、LG Uplusが販売するすべてのAndroidモバイルデバイスにプリインストールされている、韓国で2番目に大きいアプリストア。
上記の行為により、後発のOne Storeが正常にアプリを誘致できず収益面に影響し、プラットフォームの価値を損なったとして「Googleは市場支配力を強化する反競争的行為を行った」と公取委は結論づけている。
公取委の発表に、One Store側は「長い間、開発会社を対象に行われたGoogleの不公正行為が正式に確認され、合理的な制裁が下されたことを歓迎する」とし、自プラットフォームへの参入企業が増えることへの期待感を示した。
一方、Google側は遺憾の意を表明。「公取委の調査及び審議手続きに過去5年間誠実に協力し、違反行為がなかったことを明らかにするために最善を尽くした」とし、今後の対応について慎重に検討していく姿勢を示した。