自由国民社は、「『現代用語の基礎知識選』 2021ユーキャン新語・流行語大賞」ノミネート30語を発表した。
同社は発表の中で、「コロナと五輪に終始したあっという間の1年だった」とコメント。ノミネートされた30語の中には、新型コロナ関連・東京オリンピック関連のワードが多く連なっている。
選出されたことばの中で、ゲーム業界として注目したいのは「ウマ娘」と「NFT」の2語だろうか。
「ウマ娘」ということばの元となったメディアミックス作品「ウマ娘プロジェクト」では、2021年2月にスマホ向け育成ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』がリリース。競走馬を女の子に擬人化した“ウマ娘”を育成し、レースで勝利することを目指す内容。実在の競走馬をモデルとし、史実に基づいたシナリオを展開することから、ゲームファンのみならず一定の競馬ファンの心にも刺さった。
『ウマ娘 プリティーダービー』はリリース直後からアプリストアでのセールストップの位置を走り続け、記事執筆時点では1100万DLを突破するなど、止まらない勢いで人気を博している。ゲームの人気が爆発したことからコンテンツ全体に火が付き、TVアニメやコミックス『ウマ娘 シンデレラグレイ』も好調。まさに今年度の覇権コンテンツといった様子だ。
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ゲーム関連用語は過去、2020年度に「あつ森」、2018年度に「eスポーツ」がトップテンに入り、2018年度に「ドラクエウォーク」が30語にノミネートされている。
また、「NFT」が選出されたことにも注目したい。
NFTとは非代替性トークン(Non-fungible token)のことを指し、仮想通貨のブロックチェーン技術を活用することで、デジタル情報についての所有権などを証明できる仕組み。
デジタルデータは通常、簡単にコピーができてしまうために偽造などが容易く、物理的な資産とは違って所有権を主張できないが、仮想通貨のようにブロックチェーン技術を導入することでゲームのアイテムやイラストなどに所有権を付与することができ、資産価値のあるものとして運用できるようになる。このことから、ゲーム分野でもブロックチェーン技術を使ったタイトルが数を増やしてきており、関心が高まっているワードといえる。
筆者としては個人的に、「FF」シリーズで知られる天野喜孝氏の新規描きおろしNFT作品が販売されたことなどが記憶に新しく、NFTへの関心を高める一因となっている。今後、著名なアーティスト・企業が参入するにつれてその単語を聞く機会が増えていくのだろう。
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ノミネート語には他にも、Netflixで1億1100万世帯以上に視聴されている韓国の大ヒットドラマ「イカゲーム」なども選出。
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「2021ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテン・年間大賞は、2021年12月1日に発表予定。ゲーム関連のことばがトップテン、および年間大賞に輝くことも期待したい。
【第38回 2021年 ノミネート語】(50音順)
- イカゲーム
- うっせぇわ
- ウマ娘
- SDGs
- NFT
- エペジーーン
- 推し活
- 親ガチャ
- カエル愛
- ゴン攻め/ビッタビタ
- ジェンダー平等
- 自宅療養
- 13歳、真夏の大冒険
- ショータイム
- 人流
- スギムライジング
- Z世代
- チキータ
- チャタンヤラクーサンクー
- ととのう
- ピクトグラム
- フェムテック
- 副反応
- 変異株
- ぼったくり男爵
- マリトッツォ
- 黙食/マスク会食
- ヤングケアラー
- リアル二刀流
- 路上飲み