サムスンのスマートテレビがクラウドゲーム対応のハブ機能を搭載へ。他社と提携し新しいゲームプラットフォームを目指す

 サムスンは、同社が提供するスマートテレビ向けのクラウド対応ゲームプラットフォーム「Samsung Gaming Hub」を発表した。

 「Samsung Gaming Hub」は、2022年発売予定のスマートテレビの一部モデルで実装予定となり、ゲーム機を必要とすることなくゲームソフトをストリーミングできるようになる。ゲーム操作は、サードパーティー製のコントローラーをテレビとペアリングして行う。

 また、ユーザーの好みに合わせたゲームを表示するキュレーション機能や、ゲーム画面の特定領域を拡大して表示する機能、ピクチャーインピクチャー機能のような利便性の高い機能も搭載し、グラフィック設定なども調整できる。

 サムスンはハブの立ち上げに際して、「NVIDIA GeForce NOW」、「Google Stadia」、「Utomik」と提携。今後も提携先を増やし、対応サービスを拡充していく方針。

 ローンチ時点での提携サービスをそれぞれ確認すると、それぞれ特徴の異なるサービスが「Samsung Gaming Hub」に集まっていることがわかる。

 「NVIDIA GeForce NOW」はSteam、Origin、Epic Games Storeといったデジタルストアで購入したタイトルがクラウドでプレイ可能なサービス。

 「Utomik」は月額課金制の遊び放題サービスで、1000タイトル以上のPCゲームがプレイ可能(日本語対応タイトルは少なめ)。PC向けのサービスではダウンロード方式を採用していた。

 一方、日本未サービスの「Google Stadia」は月額課金制(基本無料版もあり)を採っており、また個別にタイトルを購入する必要があるが、YouTubeとの連携というユニークな要素を持つ。

 これらのクラウドゲームサービスは、入力遅延やネットワークの不安定さ、フレーム制限などストリーミングゆえの問題点が少なからず存在する。とはいえ、これらのサービスによって、バラエティに富んだタイトルがゲーム機無しでプレイできるのは魅力に感じるユーザーもいることだろう。

 「Samsung Gaming Hub」を踏まえてか、2022年に発売されるサムスンのスマートTVには、リフレッシュレート144Hzで、4K・8Kに対応したモデルが登場し、最新のゲームタイトルをプレイするのに十分なモニターを備えている。

 過去、サムスンはPCゲームのストリーミングサービス「PlayGalaxy Link」のベータ版を2019年9月からアメリカと韓国で運用していたが、2020年3月にサービス終了。新製品開発にリソースを回す方針となっていた。

 昨今では各社が続々と独自のクラウドゲームサービスを展開していることから、他社サービスと提携してハブの構築を行い、網羅的なラインアップを実現することに対して勝機を見出しているのかもしれない。新たなエコシステムの誕生に注目だ。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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