ソニー・インタラクティブエンタテインメントは3月29日、同社が提供する「PlayStation Plus」について、リニューアルを実施することを発表した。リニューアルは6月を予定している。
PlayStation Plus は2010年にサービスが開始されたPlayStationプラットフォーム向けサブスクリプションサービスで、これまでに毎月数本の対象ゲームが追加費用なしでダウンロード可能になる「フリープレイ」や、加入者限定割引、クラウドストレージ機能などを提供してきた。また、一部除くオンラインマルチプレイの際にも必要となる。
発表された新プランでは、従来通りのサービスが利用可能な「PlayStation Plus Essential」(価格は現行から変更なし1ヵ月850円~)に加え、ふたつの上位プランが用意されている。
「PlayStation Plus Extra」は、PS4/PS5のタイトル数百本がファースト、サード問わず遊び放題になるプラン。価格は1ヵ月1,300円(税込)~となる。ローンチ時にはまず、『DEATH STRANDING』『ゴッド・オブ・ウォー』『Marvel’s Spider-Man』『Marvel’s Spider-Man: Miles Morales』『Returnal』などのタイトルが提供予定になっているという。
そして、最上位の「PlayStation Plus Premium」では、上記2プランの内容に加えて、初代PS/PS2/PS3/PSPのタイトルがプレイ可能になる。ローンチ時のタイトルは最大240本。価格は1ヵ月1,550円(税込み)~となる。
なお、PS3タイトルはクラウドストリーミングのみの提供となり、そのほかの機種のタイトルはダウンロードとクラウドストリーミングを任意に選択できる。
このプランの追加により、クラウドストリーミングが可能なサブスクリプションサービス「PlayStation Now」はこのプランに統合される。なお、クラウドストリーミングサービスは今まで通りPS4、PS5およびPCに対応するが、日本はローンチ時にPCに対応しておらず、コンシューマのみの対応となる。PCからのストリーミングには後日アップデートで対応予定。
そのほか、「PlayStation Plus Premium」では購入前にゲームを試遊できる「ゲームトライアル」(プレイ時間に制限有)が利用可能になる。
上記プランの対象となるゲームの詳細なラインアップは後日アナウンスされる予定。また、新しいPS Plusの提供は、地域ごとに段階的に開始される。リニューアルは2022年6月中に予定しており、まずは日本を含むアジアの複数地域において提供を開始したのち、続いて北米、欧州、そして現在PS Plusのサービスを提供している地域に順次拡大していく方針だという。
今回の発表で明らかになった「PlayStation Plus Premium」での初代PS~PS3、PSPのタイトル追加の背景には、クラシックタイトルへの需要の高さを見込んだところが考えられる。
2021年4月には、一旦は決定した「PS Vita及びPS3のデジタルストア(PlayStation Store)を閉鎖する」発表に対して、サービス終了を惜しむ声がユーザーから多数挙がったことから一転して撤回する出来事があった。
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マルチプラットフォーム展開のタイトルが増えている近年だが、クラシックタイトルについてはサポートなどさまざまな面でプレイするためのハードルが年々高くなってしまう。最上位プランの「PlayStation Plus Premium」はそうした、長年のPSユーザーに目を向けたものと言えそうだ。