サンカクシャは2022年6月29日にeスポーツチーム「OWLRISE(アウルライズ)」の立ち上げを発表した。
チームの立ち上げ背景は、親や身近な大人を頼れない15歳から25歳くらいまでの若者をサポートするため。同チームでは、eスポーツ施設の運営やデジタルスキルを用いた就労支援の取り組みなども行われる。
「OWLRISE」のオーナーを務めるのはサンカクシャの代表理事である荒井佑介氏。VTuber「あらいちゃん」としても活動している。なお、現在チームにはeスポーツを楽しむ若者と大人20名が在籍。
チームの立ち上げに際し、設立されたのは『Apex Legends』部門とストリーマー部門の2部門。
『Apex Legends』部門ではプロ選手を迎え入れ世界大会を目指すほか、ストリーマー部門ではプロデザイナーによる動画制作の指導など、デビューのサポートが行われるという。
同チームでは豊島区池袋にてeスポーツ施設を運営。同施設ではゲーミングPCを購入できない、使用できる環境が周囲にないような状況の若者に向け、ゲーミングPCが使用できる環境が用意される。
また、「OWLRISE」ではデザイン事務所「有限会社ヒゲプロ」と連携し、デジタル人材の育成に注力。
地域の企業や個人から制作等の仕事の依頼を受けながら、若者が動画編集やバナー制作といった就労につながるスキルが学べる環境が用意されるとのこと。
チームオーナーである「あらいちゃん」を中心とした相談支援も行われるとのことで、ゲーム配信等を通じての支援を求める若者と繋がり、サポートしていくという。
これまで親や身近な大人を頼れない若者の、自立や就労をサポートしてきたサンカクシャが立ち上げるeスポーツチーム「OWLRISE」。同チームの今後の活躍、発展に期待したい。
■NPO法人サンカクシャ 代表理事 荒井佑介(あらいちゃん)さんのコメント
コロナ禍でサポートが必要な若者たちと対面で会えない中、若者たちみんながオンラインゲームをやっていたことから、私もオンラインゲームデビューしました。
特にAPEXが流行っていて、若者たちに教えてもらいながらゲームに熱中していきました。
いつまでも若者にボコボコにされるのが、悔しかったので、仕事以上にAPEXをがんばりました(笑)
私がゲームにハマっているという噂が、行政や地域の色々な人に伝わり、ゲームを通じて関わる若者が増えてきました。
若者たちの多くは、困った時に行政に相談するとか、NPOに相談するということはあまりしません。
誰か知らない人に相談をするというのは結構ハードルが高く、だからこそ支援団体が積極的に日頃からゲームで関係を築いていく必要があるのだと感じました。
「困った時に相談して」というのではなく、日頃から一緒にゲームを楽しみながら、何かあった時には力になれる、OWLRISEはそんな存在になれたら嬉しいです。
困っていることがあってもなくても、一緒にゲームを楽しみましょう。そして、何か困ったことや力を貸して欲しいことがあれば、サンカクシャ全体でサポートできればと思っています。