アラブ首長国連邦(UAE)のドバイは7月18日、新技術のイノベーションを促進することを目的とした「Dubai Metaverse Strategy」(ドバイ・メタバース戦略)を発表した。
ドバイのハムダン皇太子(Hamdan bin Mohammed Al Maktoum)が自身のTwitterで明かした「ドバイ・メタバース戦略」は、ドバイを世界トップ10のメタバース経済国に成長させること、およびメタバースコミュニティのグローバルハブにすることを目的とした経済戦略。
これまで、ドバイにはメタバースとブロックチェーンの分野で活動する企業が1,000社以上存在し、5億ドル(約681億円)の国家経済への貢献があるという。
今後5年間でブロックチェーンとメタバースの企業数を5倍に増やし、4万人のバーチャルジョブをサポートすることで、ドバイに40億ドル(約5,446億円)の経済効果を生み出す狙い。これは、UAE政府の打ち出すビジョンとも一致する政策になるとのこと。
なお、UAEの国営エミレーツ通信社(WAM)は、メタバースはさまざまな経済機会を提供するものとして、2030年までに世界経済に最大5兆ドル(約681兆円)の貢献を果たすとの推定を提示している。
「ドバイ・メタバース戦略」における柱の施策としては「メタバースイノベーションと経済貢献の促進」や「メタバース人材の育成」をはじめ、「ドバイ政府におけるメタバースのユースケースとアプリケーションの開発」、「安全なプラットフォームの導入・拡大・グローバル展開」、「インフラとレギュレーションの改善」などが掲げられている。
7月19日には、未来博物館で「Dubai Metaverse Assembly」を2022年9月に開催することも発表されている。このイベントでは、300人以上の専門家と40の専門機関が集まり、メタバースがもたらす可能性について議論するという。