バンダイナムコアミューズメントは8月23日、BANDAI SPIRITSが展開する「一番くじ」の専門店「一番くじ公式ショップ 大阪日本橋店」の営業終了を発表した。理由については「販売していた一部の商品で不正があった」ことを重く受け止めた結果としている。
「一番くじ」は、プラモデル、アミューズメント専用景品などを手掛けるBANDAI SPIRITSが提供する、オリジナルグッズが当たるハズレなしのキャラクターくじ。主に全国のコンビニや書店、アミューズメント施設などで販売されているのに加え、公式の実店舗として「一番くじ公式ショップ」も全国に展開してきた。
そんな中、2022年3月12日にオープンしたばかりの「一番くじ公式ショップ 大阪日本橋店」で、「一番くじ」商品の販売における運営方法に不正が判明。説明によると、「特定の賞がなくなった後の残りのくじ券を、新しいセットのくじ券の中に混ぜて販売し、本来お渡しすべき途中のセットのラストワン賞を提供していなかった」という。
ラストワン賞とは、通常の賞のほかに、セット内の最後のくじを引くと貰える特別な賞。ラストワン賞の景品は上位賞に匹敵する内容であることも多く、目玉となる上位賞がすでに排出済みの場合、この賞を目当てにくじを引く購入客も多い。つまり、ラストワン賞は上位賞が排出済となったセット後半の「一番くじ」における最大の販促要素であり、それが提供されていなかったことはシステムの根幹を揺るがす重大な不正と言える。
バンダイナムコアミューズメントによると、上記の不正は「数年前(=namco大阪日本橋店での一番くじ販売時)から一部の商品で行われていた」とし、「提供していなかったラストワン賞のスタッフによる転売や横領はなかった」との調査結果が判明したという。加えて、不正な販売方法を行っていた全ての商品名の特定までは至っておらず、具体的な商品名を挙げることは控えた。
同社はこのことを重く受け止め、「一番くじ公式ショップ 大阪日本橋店」の営業終了を決定すると共に、返金対応についても呼びかけを行っている。
対象は、不正が働かれた商品に限らず、過去より「namco大阪日本橋店」および「一番くじ公式ショップ 大阪日本橋店」で一番くじを購入した顧客とし、購入証明(レシート、クレジット購入明細、QR決済の利用明細等)および、一番くじ賞品現物の回収を条件に返金対応を行うとのこと。
なお、同社は「一番くじ取り扱い全店舗への調査の結果、他の店舗では上記と同様の運営は行われていなかったことを確認している」と報告している。