東京都が、トラックの荷台に大型広告を掲示する「広告宣伝車」のデザイン審査の対象を、都内を走行する全車両に拡大する方針を固めた。読売新聞が報じている。
広告宣伝車は、広告トラック(アドトラック)とも呼ばれる屋外広告の一種。人通りの多い街中を移動し、荷台上に特設した広告およびスピーカーから流れる音声によって、多くのターゲットに商品・サービスを効果的にアピールすることが利点とされている。
東京都においては、広告トラックのデザインについて、公社・東京屋外広告協会が審査を行っている。しかし現行の制度では、審査は都内ナンバーの宣伝車に限定されていたため、主に都外から流入する宣伝車に対して、市民から苦情が寄せられていたという。
報道によると、都は今回の変更によって、公衆に不快感を与える宣伝車を都心から一掃する狙い。特に、風俗営業を宣伝する広告は、協会の審査基準に照らし合わせて、承認を得られない可能性が高いようだ。
規則の改正作業は今年度中にも着手される見込み。また、実効性を上げるために埼玉、千葉、神奈川県などの周辺自治体とともに広域的な統一ルールを策定することも検討しているとのこと。
広告トラックはゲーム業界においても、採用されることのあるプロモーション手段のひとつ。ゲーム広告は規制の主目的ではないと見られるが、今後は広告宣伝車の出稿にあたって、同協会が公開している自主審査基準をより遵守する意識が必要となりそうだ。
■モバイルゲームにおける広告トラックの一例


自主審査基準では、広告デザインに関する基本事項として「公序良俗に反しないこと」「公衆に対し、不安、不快の念を与えないこと」「暴力、犯罪など反社会的行為を誘発、助長させる恐れのないこと」が定められている。