2023年2月、中国モバイルゲームの海外売上チャート 『原神』が売上・伸び率ともにトップを獲得

 米国の市場調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、「2023年2月の海外進出に成功した中国のモバイルゲームTOP30」を公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。また、ここでの海外とは、中国を除く世界市場のことを指す。

▲2023年2月、中国モバイルゲームにおける海外セールスチャート

 2023年2月、HoYoverse(miHoYo)の『原神』が海外市場における売上チャートで首位を維持し、伸び率ランキングでもトップに返り咲いた。期間中、前半には「夜蘭(イェラン)」や「胡桃(フータオ)」など人気キャラクターが復刻されるガチャが開催されたことに加え、後半にはVer.3.5アップデートが実施されていた。

 
 

 その他にも、多くの中国のモバイルゲームが海外市場で優れた成績を残している。

 同じくmiHoYoの『崩壊3rd』は新キャラクターやストーリー、イベントを追加し、期間中の海外売上が62%増加。売上チャートの14位に浮上し、伸び率チャートでは3位にランクインした。

 

 Lilithの4Xストラテジー『Rise of Kingdoms -万国覚醒-』は売上チャート4位となり、引き続き米国を中心に堅調。 海外売上高に占める割合は米国が29%、韓国が16%、日本が10%となっている。

 MoontonのMOBA『モバイル·レジェンド: Bang Bang』は、集英社・週刊少年ジャンプのコミック作品を原作としたTVアニメ「呪術廻戦」とのコラボイベントを実施。コラボスキンの販売により、海外売上が前年同期比16%増となり、売上チャートで7位にランクインしている。また、主要市場である東南アジアでは月間トップセールスを記録している。

▲2023年2月、海外市場における中国モバイルゲームの売上高伸び率チャート

 伸び率チャート2位に位置する『卡利茲传说』は、ZlonGame(紫龙游戏)が開発し、GameBeansがパブリッシングするドラゴンテイミングをテーマにしたMMORPG。2月上旬に台湾、香港、マカオ市場で正式サービスを開始すると、初日に現地ダウンロードチャートで首位を獲得し、月間のセールスチャートで4位にランクインする好スタートを切った。

 37Gamesは1月11日に『데블 M』(Devil M)を韓国でサービス開始。同作は、妖魔と神獣が支配する殺伐としたファンタジーの世界を舞台としたMMORPG。特に競争の激しい韓国のMMORPG市場で頭角を現し、1月の伸び率チャートで8位を獲得していた。その後も順調に海外売上を伸ばして前年同期比107%増となり、2月の伸び率チャートで4ランクアップの4位にランクインしている。 2023年3月5日現在、『Devil M』は全世界で1,100万ドルを超える収益をあげている。

 Century Games(点点互动)は2022年12月末にポストアポカリプス世界の寒冷な土地で街づくりを行うシミュレーション『フローズン・シティ』(現地タイトル:冰封时代)を海外でリリース。海外で好調に推移し、2月の海外売上は前年同期比59%増となり伸び率チャート5位にランクインしている。

 SpringGame(露珠科技)の新作オープンワールドADV『이모탈 소울』(Immortal Soul)は、1月下旬に韓国で発売されて以来高い収益を記録しており、2月の海外売上は1月の4倍に達したという。結果、伸び率チャートで6位となった。

▲『이모탈 소울』(Immortal Soul)

 そして海外市場におけるダウンロードチャートでは、Adaric Musicの音楽ゲーム『Piano Fire』が約670万ダウンロードされ、首位に返り咲いた。Wonder Groupの犬を救助するハイパーカジュアルパズルゲーム『Save the Doge』も600万以上のダウンロードで引き続き好調となり、1つ順位を上げて3位となった。

▲2023年2月、中国モバイルゲームにおける海外でのダウンロードチャート

 そのほか、既視感のある犬のキャラクターが登場するNox Interactive Technologyのマッチ3パズルゲーム『Doggo Go – Meme, Match 3 Tiles』が東南アジアで好調となり、ダウンロードチャートで19位に初登場している。

この記事が気に入ったら
いいね ! お願いします

Twitter で
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

PickUP !

急成長のNextNinjaが全職種積極採用! 代表・山岸氏が本気で求める人材像とは

[AD]飛躍の時を迎えつつあるNextNinjaは今、全力で新たなチャレンジャーを探している。「全職種積極採用」を掲げる組織戦略と、求める人材像とはいかなるものなのか。代表の山岸氏に直接話を聞いた。

Related Articles

Stay Connected

TOP STORIES