アプリ市場データプラットフォームを提供するApp Annie Japanは、2021年に消費者がモバイルに費やした時間が過去最高の3.8兆時間に達したことを発表した。
上位10カ国のモバイル市場では、1日あたり4.8時間をモバイルに利用しているという。消費者がアプリに費やした金額は1,700億ドルで、昨年から19%の増加。アプリのダウンロード数は2,300億ダウンロード(前年同期比5%増)に達しているという。
App Annieの最高経営責任者のセオドア・クランツ氏は、「モバイルは史上最高のデバイスであり、将来の主力デバイスとなりるでしょう」とコメント。「滞在時間、ダウンロード数、収益など、ほぼすべてのカテゴリーでモバイルが記録を更新し続けており、大画面デバイスは徐々に衰退しています」と続けている。
同社はその他に取り上げるべきポイントとして、アプリパブリッシャーが新たに200万本のアプリおよびゲームをリリースしていること、ゲームタイトルが累計で2,100万本に到達していることを挙げている。
マッチングアプリへの消費支出は世界的に急増しており、42億ドル(約4800億円)を超過(2019年比55%増)。ショッピングアプリの利用時間は1,000億時間に達し、前年比18%増となっているという。
ハイパーカジュアルゲームの人気が追い風となり、モバイルゲームは15%増の1,160億ドル(約13兆円)に成長。IDFA(Identifier for Advertisers)取得が制限される中でも、広告費は前年比23%増の2950億ドル(約34兆円)に到達。来年には3500億ドル(約40兆円)を超える見込みとになっているとのことだ。
SNSアプリ「TikTok」の影響もあり、モバイルの消費時間の70%はソーシャル、写真、ビデオのいずれかのアプリが利用されている。メタバース人気により、主要アバターアプリが前年比160%の飛躍的な成長を遂げていることも、見落とせないポイントだろう。
そのほか、フード&ドリンクアプリは1,940億セッションを記録。前年比50%増と、新たなマイルストーンの到達に成功しているようだ。
App Annieは世界のモバイル市場の動きについてまとめた「モバイル市場年鑑2022」を提供中。大手ブランドやアプリパブリッシャーがゲーム、フィンテック、小売、ソーシャル、ビデオなどの分野で最適なパフォーマンスを発揮するためのトレンドを明らかにしているとのことだ。