モバイルアプリ向けのマーケティングプラットフォームを提供するLiftoffは、2022年のモバイル広告に関する調査データをまとめたレポートを公開した。
レポートによると、ゲーム広告において、プレイアブル広告(実際に遊べる広告)は平均CPI(インストールあたりのコスト)が1.31ドルであり、最も費用対効果の高いフォーマットであることが明らかになったという。
また、インタースティシャル広告(コンテンツに覆いかぶさる形で表示される広告)は、調査対象の広告フォーマットの中で圧倒的に高価で、平均CPIは11.29ドルとなった。これはプレイアブル広告と比較すると761.3%の増加となっている。
そのほかのCPIは、バナー広告(画面の下部または上部に表示される広告)が5.48ドル、ネイティブ広告(コンテンツ内で自然に表示される広告)が6.09ドル、ビデオ広告が4.93ドルとなった。
インタラクティブ性が高く、ゲームを親和性のあるプレイアブル広告が高いCPIを記録する一方で、7日目のROAS(広告費用対効果)では、ネイティブ広告が18%と最も優れていることも明らかになっている。次いでバナー広告が17%、インタースティシャル広告が15%、動画広告が14%で続く。プレイアブル広告は最も低い12%だ。
これらのことから、広告のパフォーマンスを最大限に発揮させるためには、マーケターがCPIとROASのバランスを上手く取ることの必要性がうかがえる。
またプラットフォーム別のデータでは、過去2年間と同様に、iOSがすべての広告フォーマットにおいて、AndroidよりもCPIが大幅に高くなっている。特にプレイアブル広告がiOSでは6.17ドル、Androidでは0.73ドルとなり、その差が顕著。
なお、Liftoffはミッドコアゲームの広告について「ユーザー体験を誤認させるような広告(いわゆる詐欺広告)は嫌われている」として、ゲーム内のアートスタイルを正確に広告へ反映するようにアドバイスしている。正確な表現を行うことで、よりエンゲージメントの高い、価値の高いユーザーを惹きつけることが可能だと説明した。
レポートではほかにも、動画とプレイアブルを組み合わせたマルチページ広告体験によってエンゲージメントを高めた事例や、広告クリエイティブに長い動画(31~60秒)を追加したことで、短い動画と比較して平均最大50%高いコンバージョンを獲得した事例なども紹介されている。