米国では50歳以上の45%がゲームをプレイしているとの調査結果 高齢ゲーマーの77%が「ゲームは健康に良い」と回答

 AARPは50歳以上の米国人ゲーマーを対象とした2023年の最新調査レポート「THE 50-PLUS GAMER OF TODAY AND TOMORROW」を公開した。 高齢ゲーマーに関する興味深いインサイトを提供している。

 AARPは、「人々が年齢を重ねるにつれてどのように生きていくかを選択できるようにする」をミッションに、50歳以上のコミュニティを支援する米国の非営利団体。その一環として、AARP Researchによる50歳以上を対象とした調査データも公開している。

 なお、データはシカゴ大学NORC研究所の「Foresight 50+」を活用したパネル調査で収集。調査は全米の40歳以上の米国人を対象に2022年6月23日から2022年7月13日の期間で実施され、有効サンプル数は7885(50歳以上のゲーマー5953人/40歳以上の非ゲーマー2,630人)。

 その結果、50歳以上の米国人の45%が少なくとも月に1回はなんらかのゲームをプレイしていることが判明した。これは、2019年版の同調査で報告された44%からわずかに増加し、2016年の38%をより上回る数字。ゲーマーのうち、81%が1人でプレイしており、ソロ指向が高めであることも明らかとなっている。対して、複数人で遊ぶ場合の遊び相手は「子供か孫」が最も高い割合を占めている(20%) 。

 また、50代以上のゲーマーがプレイに費やした時間には、より顕著な伸びが見られた。2019年の週平均8.5時間から、2022年は週平均12時間に伸長している(調査までの半年間で集計)。

 50代以上のゲーマーが使用するプラットフォームは主にモバイルに偏っており、84%がモバイルでプレイしていると回答。一方、コンソールは28%、スマートホームテクノロジー(スマートテレビ、デジタルメディアプレーヤー、ホームアシスタントを含む)では21%となった。

 また、PCおよびノートPC、タブレットは別のカテゴリとして、回答者の53%がそれらでもプレイしていると答えている。

 ゲームにお金をかける額については、2019年の平均64ドルから、49ドルに減少。支出割合は、ゲーム用周辺機器への支出が2019年の11%から15%に増加し、コンテンツへの支出は51%から47%にわずかに減少。ハードウェアへの支出に関しては、38%で横ばいとなった。

 プレイするタイトルのジャンルは、調査対象の各年齢層(50~59歳、60~69歳、70歳以上)では、パズル・ロジック、カード・タイル、ワードゲームの3ジャンルが人気に。ワードゲームジャンルの人気は、『Wordle』の流行が後押ししたものと分析されている。

 というのも、50歳以上のゲーマーの36%が好きなジャンルのトップ3に「ワードゲーム」を挙げているが、これは2019年の同調査時(『Wordle』のリリース前)にはまだカテゴライズされておらず、別カテゴリに含まれていたという。

 そして、50歳以上のゲーマーはゲームをプレイする理由として「楽しむため(86%)」「リラックスするため(79%)」「集中力を保つため(78%)」「挑戦したい/問題を解決したい(74%)」「ストレス解消(71%)」「ひまつぶし(70%」などが該当すると回答。

 上記のプレイ理由はどの年齢層にも見られるものだが、大きな特徴として、多くの50歳以上ゲーマーは年をとるにつれてゲームが「健康面」で有益であると感じているという。「ゲームなどの遊びが健康的な加齢(healthy aging)に重要だ」と考える50歳以上ゲーマーの割合は77%に上っている。

 一方で、50歳以上のゲーマーの69%が、「ゲームは自分(の年齢層)のことを考慮してデザインされていない」と感じていると回答。「ゲームが複雑すぎて理解できない」「効果的にプレイするためにはチュートリアルが必要」といった意見が挙げられている。

 そのほか「広告を見ないと進めない」「購入しないと続けられない」「ゲーム中の通知の回数や種類が多い」といった、アプリ内広告や露骨な課金誘導、プレイ上の煩雑さに関する(主にモバイルゲームの)不満が挙げられているようだ。

 レポートの全文は以下のリンクから確認できる。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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