中国のByteDanceが、ビデオゲーム事業から数百人の従業員の解雇を行っていたことが明らかになった。香港のメディア「South China Morning Post」が報じている。
「TikTok」などで知られるByteDanceでは、ゲーム事業を担うスタジオの大部分を閉鎖し、スタッフのほとんどを解雇もしくは異動させたという。上海にある開発会社Wushuang Studioや、杭州のJiangnan Studioなどが対象となっている。なお、一部のスタッフはすでに開始されたプロジェクトのために、上海で一定の業務を維持するとのこと。
同社の主力ゲーム会社としては『フィギュアストーリー』などで知られるNuverseが挙げられ、これまで『モバイル·レジェンド: Bang Bang』の開発会社Moontonや『放置少女』のC4 Connectなど有力なスタジオの買収も行ってきた。
ただ、中国の規制当局は2021年7月以降、2022年4月までの約9ヵ月間、新規ゲームの認可を行わず、国内ゲームへの締め付けを強化。今年4月以降は国内での認可を再開したものの、規制強化前と比べてタイトル数は少ないままとなっている状況。加えて、ゲーム内のコンテンツに関しても、ストーリーの筋書きからキャラクターの衣装までチェックが入るなど、厳しい検閲が行われている。
そうした背景もあり、中国では規制の厳しいゲーム業界から撤退する企業が増えており、テンセントやネットイース、miHoYoといった大手企業は海外進出に活路を見出している。
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