中国、11月の版号を交付 テンセントの「メタルスラッグ」IPタイトル『合金弹头:觉醒』など70タイトルが新規取得

▲国家新聞出版署「2022年11月份国产网络游戏审批信息」より

 中国・国家新聞出版署は11月17日、新規の版号を交付(16日付)したことを明らかにした。前回の交付から1ヶ月の空白期間を経ての版号交付となる。

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 テンセントの「メタルスラッグ」IP作である『合金弹头:觉醒』をはじめ、NetEase、Perfect World、Lilith Gamesなどのパブリッシャーが含まれ、計70の新規タイトルが認可された。うち68タイトルがモバイルとなる。

 テンセントの『合金弹头:觉醒』は、SNKの「メタルスラッグ」IPをベースにした作品で、2020年6月に制作が発表されたもの。『王者栄耀』や『ポケモンユナイト』などで知られる傘下スタジオTiMi Studiosが開発を手掛ける。日本でのリリース予定は不明。

 ビジュアルは従来のドットではなく3Dスタイルでありつつも、原作同様の2D横スクロールアクションを踏襲。ステージや状態変化(食べ物アイテムを取得しすぎると太る、ミイラ化など)とおなじみの要素に加え、水面を凍らせて移動するなどの新要素が用意されている。

 NetEaseは「西遊記」をベースにした現地の人気作品である「大话西游」IPを活用したターン制RPG『大话西游:归来』が認可を受けた。ゲーム内ではIPに基づいたオリジナルストーリーが展開されるという。

 Lilith Gamesは、日本では2021年9月に『WARPATH-武装都市-』としてリリースされた大戦後の20世紀が舞台のシミュレーションRPG『战火勋章』で版号を取得。同社にとって2作目の自社パブリッシングタイトルである。

 そのほか、Perfect Worldがサバイバルアドベンチャーを描くMMORPG『迷失蔚蓝』、PCではWangyuan Shengtang のIPタイトル『白棘回廊-古建奇譚』などが含まれている。

 なお、先月10月は2022年4月に版号交付が再開されて以来、初めて版号が交付されない月となったが、11月は無事に交付された。

 中国では新たにゲームを配信・販売する際、行政機関である国家新聞出版署から「版号」(ライセンス)を交付される形で認可を受ける必要がある。しかし、2021年7月以降から今年4月まで一時的にすべての版号審査が停止された時期もあり、継続的に版号が交付されるかどうかは中国のゲーム市場において重要な点。

 また現状、版号の交付は中国国内のタイトルに留まっている。今回、海外(中国外)の企業とライセンス契約を結んだ「メタルスラッグ」IPが中国タイトルとして認可を受けたが今後、日本を含む海外タイトルに対して版号の交付が再開されるかにも注目だ。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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