2023年の「第65回グラミー賞」にゲームのサウンドトラックを対象とした新部門が設立 

 ザ・レコーディング・アカデミーは6月10日、主催する2023年の第65回グラミー賞に関して、新たに5つの部門設立を発表した。新部門には「Best Score Soundtrack For Video Games And Other Interactive Media」(ビデオゲームおよびその他インタラクティブメディアの最優秀サウンドトラック)が含まれる。

 同賞は、対象期間内に発売されたビデオゲームやその他インタラクティブメディア(スマホアプリ等)のために制作された、あるいはそれに付随するオリジナル楽曲を主体とするサウンドトラックの優秀作品に贈られるもの。

 ゲーム楽曲に関する受賞は、2011年の第53回グラミー賞授賞式で『Sid Meier’s Civilization IV』のオープニングテーマ「Baba Yetu」が「ボーカリストを伴うベストインストゥルメンタルアレンジ」で受賞。

 サウンドトラック単位では、2013年の第55回で『風ノ旅ビト』が「映画・テレビサウンドトラック賞」に、翌年の第56回で『Call of Duty: Black Ops 2』が「映画・テレビサウンドトラックやボーカリストを伴うベストインストゥルメンタルアレンジ」を含む4部門にノミネートした(受賞には至らず)。

 また、今年4月4日には第64回グラミー賞授賞式が行われ、ジャズ・ポップスオーケストラの「The 8-Bit Big Band」が「星のカービィ」アレンジ楽曲で「最優秀インストゥルメンタル編曲」を受賞(関連記事)。こちらは原曲の受賞ではなかったものの、ゲーム関連楽曲が評価されたことから大きな話題となった。

 これらの流れから、ゲーム楽曲に対する社会的な関心が徐々に高まりつつあることがうかがえる。なお、同時に新設された4部門は以下の通り。

  • Songwriter Of The Year, Non-Classical(非クラシックの最優秀ソングライター)
  • Best Alternative Music Performance(最優秀オルタナティヴ・ミュージック・パフォーマンス)
    • ソロ・デュオ・グループなど問わず、オルタナティヴミュージック(現代の主流から一線を画す前衛的な音楽)から優れたものを選出
  • Best Americana Performance(最優秀アメリカーナ・パフォーマンス)
    • ソロ・デュオ・グループなど問わず、アメリカーナ(アメリカの伝統的な文化を取り入れた混合的な音楽)パフォーマンスから、芸術的に優れた作品を選出
  • Best Spoken Word Poetry Album(最優秀スポークン・ワード・ポエトリー・アルバム)
    • 音楽の有無にかかわらず、詩の朗読に特化したスポークンワードアルバムが選出。既存の「最優秀スポークンワードアルバム」賞は「Best Audio Book, Narration & Storytelling Recording」(ベストオーディオブック、ナレーション、ストーリーテリングレコーディング)として授与される。

 このほか、ブルーリボン委員会によって決定され、レコーディング・アカデミー評議会によって承認される特別功労賞「Best Song For Social Change」(ベスト・ソング・フォー・ソーシャル・チェンジ)が設立される。この特別功労賞はタイムリーな社会問題を取り上げ、理解、平和構築、共感を促進する楽曲に贈られるもの。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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