「ハリー・ポッター」のモバイルゲームが全世界で10億ドルの消費を生み出す 『ホグワーツの謎』が累計売上高4億ドル超

 アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、「ハリー・ポッター」を題材にしたモバイルゲームが全体で累計10億ドル(約1,462億円※)の消費を生み出したと推計した。

※執筆時点の最新取引レートで計算

 2018年以降、「ハリー・ポッター」を題材としたモバイルゲームは計4タイトルリリースされている。

 もっとも売上を積み上げたのはJam Cityが2018年4月にリリースした『ハリー・ポッター:ホグワーツの謎』で、全体のうち4億ドル(約585億円)以上を占めた。『ホグワーツの謎』は、原作よりも前の時間軸で、ホグワーツ魔法魔術学校の生徒として授業を受けながら謎を解き明かす冒険ができるRPG。

 次いで、NetEaseのリアルタイムカードバトルRPG『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』が約3億5800万ドル(約523億円)の売上を記録。同作は2021年9月に中国をはじめ、台湾、香港、マカオなど一部の市場でリリースされると、2ヶ月足らずで2億2,800万ドル(約259億円)以上を売り上げた(関連記事)。リリース時期を考えると、最も勢いのあるタイトルと言える(日本では2022年に配信予定としている)。

 続いて、3位はZyngaのマッチ3パズル『ハリー・ポッター:呪文と魔法のパズル』(2020年)で、2億1800万ドル(約319億円)以上となり、Nianticの位置情報ゲーム『ハリー・ポッター:魔法同盟』(2019年)は3960万ドル(約58億円)で4位にランクインした。なお『魔法同盟』は2022年1月31日にサービス終了済(関連記事)。

 Sensor Towerによると、「ハリー・ポッター」IPタイトルは2022年1月1日から9月30日の期間、8,540万ドル(約12億円)の消費を生み出し、世界で収益を上げたIPベースのモバイルタイトルとしては第31位にランクインした。これはネクソンの『FIFA Online 4 M』や、『ゲーム・オブ・スローンズ』などのタイトルを上回る数字。

 また、小説など書籍関連のIPタイトルのみに絞ると、期間中の売上高1位は『魔法の覚醒』、2位は『呪文と魔法のパズル』、3位は『ホグワーツの謎』となり、「ハリー・ポッター」作品が上位を占めている。4位にはG5 Entertainmentの『Sherlock』、5位にはPoppin Gamesの『ピーターラビット -小さな村の探しもの-』がランクインしている。

 「ハリー・ポッター」IPタイトルの市場規模は、米国が第1位で、総収入の36.6%に当たる3億7480万ドル(約548億円)を占めている。2位は中国で3億2430万ドル(約474億円)となり31.6%を占めている。なお、Sensor Towerでは中国のサードパーティのAndroidストア(TapTap等)での売上は追跡していない。

 ダウンロード数については、App StoreとGoogle Playの両ストアを通じて、これまでに世界中で1億5600万回以上ダウンロードされている。最もダウンロード数が多いのは米国で、全体の約20%にあたる3,180万DLを記録。2位は中国、3位はブラジルと続く。

 「ハリー・ポッター」は、1997年に最初の小説「ハリー・ポッターと賢者の石」が発売されて以来、一連のシリーズとさまざまなメディアミックスにより、世界で最も成功したフランチャイズのひとつとして数えられる。

 Sensor Towerは「モバイルゲームにおいてもすべてがヒットしたわけではないものの、世界の市場で、パブリッシャーに数億ドルをもたらす力があることを示しています」としつつ、「ハリー・ポッター」のモバイルゲーム収益が、2022年の第1四半期から第3四半期にかけて、前年同期比で32%減少している点を指摘。「これは、魔法界といえども業界全体の課題とは無縁ではなく、現在のタイトルは、少なくとも現在流通している市場ではピークを迎えた可能性があることを示唆しています」と分析した。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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