2021年、中国上場企業における女性役員の割合が過去最高の上昇率を記録。女性取締役は1社あたり1.39人

 南开大学中国公司治理研究院※はコーポレート・ガバナンスに関するレポート「2021年 中国上場企業の女性役員におけるテーマ別報告書」を公開した。中国・上海の全国証券日刊紙「上海证券报」(Shanghai Securities News)等が報じている。

※公司治理=コーポレート・ガバナンス

 レポートによると、2012年から2021年までの10年間、女性役員のいる上場企業数は増え続け、女性役員の割合は過去6年間継続して増加。特に、2021年の増加率は過去最高を記録している。

▲画像の数値は「南开大学中国公司治理研究院」より

 女性取締役は1社あたり平均0.63人から1.39人に増加し、比率も6.06%から16.57%に上昇した。前年との比較では、12.64%から3.93ポイント上昇しており、過去9年間の累積が6.58ポイントであることを考えると大幅増であることがうかがえる。

 また、中国の上場企業4,134社のうち、女性役員が1人の企業が35.78%と最も多く、女性役員が4人以上の企業は4.6%。女性役員が10%~20%の会社が最も多く32.78%を占め、30%以下の会社は83.60%となった。

 全国の上場企業の役員総数は34,617名で、そのうち女性役員は5,736名。2020年と比較すると、上場企業の取締役会の多様性は大きく向上しており、特に新規上場企業は、取締役会の規模が比較的小さいにもかかわらず、女性の比率が高い傾向にあるという。

 なお日本においては、男女共同参画局が公開している女性役員情報サイト(外部リンク)で、上場企業の女性役員数の推移が明らかにされている。

 サイトによると、日本では東洋経済新報社「役員四季報」調べのデータにより、2012年から2021年の9年間で、上場企業の女性役員数は約4.8倍に増え、着実な成果が上がっていることがわかる。

 北米や欧州と比べると低い水準にはなるが、中国や日本でも徐々に女性が企業内で責任ある地位で活躍する機会が増えていることが見て取れる推移となった。今後も包摂的な社会の形成が加速していくことが期待される。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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