2021年12月の海外進出に成功した中国モバイルゲーム、『原神』が首位を維持。京劇が題材の新キャラ・雲菫も話題

▲画像はSensor Tower「2021年12月成功出海的中国手游 – 《使命召唤手游》总收入突破13亿美元,《指环王》IP新游收入增长49%​​」より

 アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2021年12月の海外進出に成功した中国のモバイルゲームTOP30を公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。また、ここでの海外とは、中国を除く世界市場のことを指す。

▲12月の海外市場セールスランキング

 

 miHoYoの『原神』は海外売上高が9,600万ドル(約110億円)を超え、海外セールスランキングで首位となった。期間中、日本で最もセールスが伸びていたのは限定★5キャラクター「花坂豪快・荒龍一斗(岩)」がピックアップされたガチャのタイミング。該当のガチャは12月14日から開催され、翌15日のセールスランキングは3位まで上昇した。

 現在、1月4日に実施されたバージョン2.4へのアップデートが話題に。新キャラクター「雲菫(うんきん)」が登場するストーリーPVでは、中国の代表的な演劇である京劇を取り入れた演出が印象的なものとなっており、YouTubeの視聴回数も高い。歌唱パートには上海京劇院の京劇役者である楊揚(ヤン・ヤン)氏を起用したという。

▲ハイファンタジー作品の中にうまく中国文化を取り込み、『原神』というIPならではの強みを引き出した形。同作はこれまでにも多く中国の伝統文化が世界観に取り入れている。

    

 12月中旬のシーズン11の発売により、『Call of Duty Mobile』が2019年10月にリリースされてからの総売上高が13億ドル(約1,488億円)を突破。期間中、収益が前年同期比15.4%増となり、トップ3に返り咲いた。   

      

 2020年末のサービス開始以来、順調に収益を伸ばしてきた37Gamesの『パズル&サバイバル』は、12月24日のクリスマスイベントなどが牽引し、1日の最高収益を更新。 同作の売上は期間中、前年同期比10%増となり、チャート6位を堅持した。クリスマスシーズンはTwitterキャンペーンなども積極的に展開していた。

 

 そのほか、YottaGameのヤクザをテーマにしたSLG『The Grand Mafia』(日本および韓国では未リリース)は、前年同期比8%の増収となり、過去最高を記録した。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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