KADOKAWAのトップ、角川歴彦会長が贈賄の容疑で逮捕 同社役員と共に五輪汚職事件に関与か

 KADOKAWAの取締役会長 会長執行役員である角川歴彦(かどかわ・つぐひこ)氏が9月14日、東京地方検察庁に贈賄の容疑で逮捕された。これに関して会社側は「本件を厳粛に受け止めており、東京地方検察庁の要請に誠意をもって対応するなど、引き続き、当局の捜査に全面的に協力してまいります」としている。

 同容疑で逮捕された芳原世幸専務らと共に、東京五輪・パラリンピックの大会スポンサーに選定されるよう有利な取り計らいを受けた見返りに、大会組織委員会元理事の高橋治之氏に賄賂を渡した疑い。高橋元理事と、その知人でコンサルタント会社社長、深見和政氏は受託収賄容疑で逮捕されている。

 日本経済新聞によると、角川会長は5日、報道陣の取材に対して「高橋元理事に賄賂を渡した認識はない」として、不正への関与を否定していた。しかし6日、特捜部の強制捜査によってKADOKAWA役員2名が逮捕されたことにより、一転して謝罪文を公開。当局の捜査への全面協力を行うとしていた。

【関連記事】
KADOKAWA役員2名が逮捕 東京五輪・パラリンピックを巡る汚職事件で

 角川歴彦氏は1966年、父・角川源義氏が創設した当時の角川書店に入社すると、情報誌の「東京ウォーカー」や「ザ・テレビジョン」、パソコン・ゲーム・美少女などを取り扱うメディアミックス雑誌「コンプティーク」などを立ち上げ、同社の成長を支えた。

 92年6月には取締役副社長となるものの、社長である兄・春樹氏との対立により解任され、同年10月に新たな出版社「メディアワークス」を設立し対抗。角川の「お家騒動」を繰り広げる最中、春樹氏が93年8月にコカイン密輸を社員に指示した容疑で逮捕され、社長を解任される出来事もあった。その後は、社に返り咲いた歴彦氏が現在に至るまでのKADOKAWAを率いてきた(2017年6月から会長職に就任)。

 まだ容疑が確定したわけではないが、KADOKAWAのトップである角川歴彦会長が逮捕されたことによって、同社が受ける影響は計り知れない。

 KADOKAWAは新たに発表した謝罪文の中で「当社グループの読者やユーザー並びに、作家・クリエイターをはじめ、関係するすべての皆様に、多大なご心配とご迷惑をおかけしており、重ねて深くお詫び申し上げます」と謝罪の意を示している。

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森口 拓海(Takumi Moriguchi)
森口 拓海(Takumi Moriguchi)
雑誌やWEBメディアを中心に記事を執筆。ゲームは雑食で多様なジャンルを好み、業務の延長でアプリ分析も得意。恩のあるゲーム業界に貢献すべく日々情報を発信。

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