
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは11月1日、2022年度第2四半期連結業績における補足資料を公開し、月額制のサブスクリプションサービス「PlayStation Plus」(PS Plus)の加入者について、6月のリニューアル以降初となる報告を行った。
資料の加入者数予測によると、PS Plus加入者は2022年9月末時点で約4540万人となり、前四半期から約200万人減。6月のリニューアル後も減少が止まらず、3四半期連続で減少となった。

なお6月に行われた大幅なリニューアルでは、従来通りのサービスが利用可能な「PlayStation Plus エッセンシャル」に加えて、ふたつの上位プラン「PlayStation Plus エクストラ」と「PlayStation Plus プレミアム」が用意。数百本のPS4/PS5タイトルが遊び放題になる「ゲームカタログ」や初代PS/PS2/PS3/PSPのタイトルがプレイできる「クラシックカタログ」などが目玉のサービスとなっている。
ソニーはPS Plus加入者数の減少について、コロナ禍における規制緩和による需要低下、PS4およびサードパーティーのソフトウェア売上の低下、そして「PS4ユーザーのエンゲージメントが予想以上に低下した」ことが原因としている。なお実際のところ、コロナ禍前と比較すると加入者数は600万以上増加している。
PS4ユーザーのエンゲージメントが低下しているのに対し、PS5ユーザーのPS Plus加入率は高く、PS4ユーザーを大きく上回る水準だという。今後、失ったPS4ユーザーのエンゲージメントを回復させるために、PS5の普及により一層の力を注いでいく方針。
このほか同期間中、PlayStation Networkの月間アクティブユーザー数(MAU)は1億200万人となり、こちらも前四半期の1億300万人から減少。これはソニーが前期から四半期ベースで報告している数値の中で最も低い水準となる。
一方で、ゲーム&ネットワークサービス分野における、ネットワークサービス単体での売上高は1,170億600万円(前年同期比16.5%増)と伸長し、前期含めて最も高いセールスを記録している。
これは、PS Plusがリニューアルにより上位プランを用意したことで、加入者1人あたりの収益が以前より増えていることが考えられる。
前述した従来通りのプラン「PlayStation Plus エッセンシャル」が1ヵ月850円~であることに対し、上位プランの「PlayStation Plus エクストラ」が1ヵ月1,300円~、最上位にあたる「PlayStation Plus プレミアム」が1ヵ月1,550円~となっている。このため、加入者は減少しているものの、リニューアルによる成果が一定数得られているものと言える。
ソニーは第3四半期以降について、サードパーティーの大型タイトルである『Call of Duty: Modern Warfare 2』とファーストパーティの大型タイトル『ゴッド・オブ・ウォー ラグナロク』などの影響もあり、加入者数が回復していく見込み。
『Call of Duty: Modern Warfare 2』については、リリース後3日間で全世界での売上が8億ドルを突破し、シリーズ史上最大のローンチ売上となったことが明らかになっている(関連記事)。あわせて、PS Storeにおいても好調な様子が公式Twitterにより報告されている。