
Blizzard Entertainmenは11月16日、2023年1月23日をもってNetEaseとの現在のライセンス契約が終了し、中国本土におけるほとんどのゲームサービスを停止することを発表した。理由は両社の関係について「Blizzardの経営理念およびプレイヤーや従業員に対するコミットメントに合致する合意に至らなかったため」としている。
これには『World of Warcraft』、『ハースストーン』、『WarcraftIII: Reforged』、『オーバーウォッチ』、「StarCraft」シリーズ、『ディアブロ III』、『Heroes of the Storm』などのタイトルが含まれる。
一方、『ディアブロ イモータル』の共同開発およびパブリッシングに関しては両社間で別途締結された契約となり、今回の決定には影響しない。
NetEaseは、2008年からBlizzard Entertainmentとライセンス契約を締結しており、中国における上記Blizzardタイトルのパブリッシングを担当してきた。同社の発表によると、「主要な条件について重大な相違があり、合意に達することができなかった」と契約終了についてコメントしている。
また、「これらのライセンスが失効しても、NetEaseの業績に重大な影響を与えることはない」と説明。その根拠として、Blizzardからライセンスを受けて配信していたタイトルの収益が2021年~2022年9月までの期間で全体の1ケタ台前半にとどまっていたことを明らかにしている。
ただし、ロイター通信など一部報道では大和証券キャピタル・マーケッツの調査報告書をもとに、「Blizzardのタイトルがないことで、来年のNetEaseの収益は6~8%低下する可能性がある」との試算を報じている。これは、NetEaseのライセンスゲームが総収入の約10%を占め、そのうちBlizzardがライセンスゲームの60~80%を占めるという推定による。
今後、Blizzardは発表から数日のうちに新規販売を停止し、近日中にこれからの対応について中国のプレイヤーに案内する予定。