
一般社団法人日本オンラインゲーム協会(JOGA)は、サウジアラビアeスポーツ連盟(SEF)と両国のPCやスマートフォンゲームのオンラインゲーム産業の発展を目的として、提携に関する基本合意書を11月25日に締結したことを発表した。
JOGAは、2007年に国内のオンラインゲーム産業の健全な発展を目的として設立され、主に会員企業のビジネス活動支援を行っている。一方SEFは、サウジアラビアにおいてゲーミングアスリートとゲーム産業の育成を目的とした機関として活動している。
今回の提携は、相互に情報の共有や会員企業のマッチング、市場進出支援など、PCやスマートフォンのオンラインゲームビジネスに関する支援を目的にしているという。JOGAは、この提携を契機に会員企業のサウジアラビアなどの中東地域への進出を支援していく予定。
なお、サウジアラビアは、MENA(中東・北アフリカ地域)のアラビア語圏の中でもゲーム市場が栄えており、人口規模と高い消費力のバランスから(同地域で)最も高い収益を上げている国となっている。アラビア語圏の代表的な市場としてサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、エジプトの3カ国の市場規模17億6000万ドルのうち、60.6%がサウジアラビアからの収益となり、その規模は10億ドル以上に達しているという。
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さらに、サウジアラビアはゲーム業界への投資を行っていることでも有名だ。その背景には、同国をはじめとした中東の産油・ガス国では近年、脱炭素化の取り組みが加速していることに起因している。化石燃料だけに頼らない形での経済の多様化が求められているなか、サウジアラビアはゲーム・esports分野でのイノベーションに可能性を見出している。
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