アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2021年の日本モバイルゲーム市場における調査データを公開した。
Sensor Towerによると、日本のモバイルゲーム市場の売上は2021年に184億5千万ドル(約2兆2,476億円)となり、過去最高を更新した。
日本は中国を除くモバイルゲーム市場において、米国に次ぐ市場。『ウマ娘 プリティーダービー』の好調により、日本国内では、App Store、Google Playの両プラットフォームにおいて、シミュレーションカテゴリーが50%以上の増収となり、最も成長率の高いジャンルとなった。
日本のモバイルゲーム市場の売上は、2021年には前年比6.5%増加。市場占有率では、App Storeが57.9%、Google Playが42.1%の売上を占めている。
2021年におけるモバイルゲームのダウンロード数は7.3億で、前年比7.1%減。App Storeからのダウンロード比率は59.2%、Google Playからのダウンロード比率は40.8%となっている。
タイトルごとのセールスランキングでは、Cygamesの大ヒットタイトル『ウマ娘 プリティーダービー』が、年間の売上高で1位となった。次いで、2022年2月で10周年を迎えたガンホーのパズルRPG『パズル&ドラゴンズ』が昨年よりも3ランク上昇して2位にランクインした。
全体として、トップ10のうち半数以上のタイトルがサービス開始から4年以上の長期運用タイトルとなり、既存タイトルが長く遊ばれ続けている反面、日本市場において新規タイトルがヒットしにくい状況になっていることがうかがえる。
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また、成長率の面では『ウマ娘 プリティーダービー』『原神』『パズル&ドラゴンズ』といったタイトルをはじめ、三国志をテーマにしたストラテジー『三國志 真戦』と『三國志 覇道』の2タイトルやリズムゲームの『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』、『あんさんぶるスターズ!!Music』の2タイトルなど、日本における人気ジャンルがうかがえる結果となっている。
2021年に日本でセールスランキングTOP100にランクインした中国発のモバイルゲームは合計30本、総売上は約34億6,000万ドル(約4,223億円)で、TOP100の25.9%を占めた。
miHoYo(HoYoverse)の『原神』は日本市場で最も人気な中国発モバイルゲーム。そこにNetEaseの『荒野行動』、C4gamesの『放置少女』が続く。そのほか前述の『三國志 真戦』が、12位を獲得。NEXON(NAT Games)が開発し、Yostarがパブリッシングを手掛ける『ブルーアーカイブ』も好調に推移し、19位まで上昇した。
ダウンロード数TOP100にランクインした中国モバイルゲームは合計25本で、そのうち19本が年間累計100万ダウンロードを突破している。
なかでもマッチ3に着せ替え要素を盛り込んだパズルゲーム『Project Makeover』(プロジェクト・メイクオーバー)は年間400万ダウンロードを超え、ダウンロードランキングで首位に。また、同じくマッチ3を盛り込んだストラテジー『パズル&サバイバル』も300万ダウンロードに迫る勢いで2位にランクインし、好調に推移した。
ほか、NetEaseは日本市場で成功している中国系モバイルゲームパブリッシャーの1社であり、シューティングジャンルで依然首位の『荒野行動』のほか、『トムとジェリー:チェイスチェイス』、『IdentityV 第五人格』という2つのモバイルゲームがTOP20の中にランクインしている。