data.aiは4月13日、同社のブログにおいて2022年第1四半期におけるモバイルアプリ市場の調査データを公開した。
報告によると2022年第1四半期、複数国のモバイルアプリ市場で1日のモバイル利用時間が5時間を突破。これは2019年第1四半期から2022年第1四半期にかけて最大35%増加した数値となり、ユーザーがモバイルに費やす時間が増えていることがうかがえる結果となっている。

2019年から比較したとき、利用時間増加の最も大きな要因と考えられるのはコロナ禍による巣ごもり需要の拡大だろう。12の市場におけるユーザーが、モバイルアプリに1日4時間以上を費やしているようだ。中でも、インドネシアは2020年以降、ブラジルと韓国を抜いて利用時間の面でトップの5.7時間となった。

2022年第1四半期の世界のダウンロード数上位のアプリチャートは、前四半期とほぼ同じ状況。「Instagram」、「TikTok」、「Facebook」、「WhatsApp Messenger」が上位4枠を占めている。前四半期からの変化としては、2つ順位を上げて5位となった「Snapchat」(写真共有アプリ)が挙げられる。
国別で確認すると米国では、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーのVOD(ビデオ・オン・デマンド)サービス「HBO Max」がダウンロード数で9ランクアップの5位を獲得。競争が激しいビデオストリーミング分野において、競合の「Disney+」や「Netflix」と互角に渡り合っている状況だという。同社は1月に、米国の加入者数が4,680万人(ケーブルテレビとストリーミングサービスの両方)であることを明らかにしている。
そのほか、地域によっては全般的に規制が緩和されているにもかかわらず、COVIDアプリがまだ普及していることが目立つ結果に。ドイツでは1位と2位、フランスでは1位と5位にCOVIDアプリがランクイン。
インドでは、モバイル決済とショッピングの分野が特に活発となり「Meesho」と「Shopee」の2つのモバイルコマースアプリが、それぞれ1位と3位にランクイン。ただし、Seaが提供する「Shopee」については、インドにおける中国アプリの規制強化の影響を受け、撤退を表明している。なお、「Meesho」は食料品分野への進出を発表している。
Seaはゲーム事業を担うGarenaを通じて『Garena Free Fire』の配信も手掛けていたが、2022年2月21日に5度目となる中国製アプリの禁止措置が発表(関連記事)。その中にインドで絶大な人気を誇っていた『Garena FreeFire』が含まれており、同国から締め出された形だ。
ほかの決済アプリでは、日本において「PayPay」が2位にランクイン。「PayPay」は、ユーザーがQRコードをスキャンまたは生成して、300万以上の店舗で支払いを行うことができる。

そして、当四半期に最もダウンロードされたゲームは、先述のGarenaがパブリッシングする『Garena Free Fire』となった。続くのは『Subway Surfers』、『ROBLOX』、『キャンディクラッシュ』といった長寿タイトル。
国別のチャートを見渡すと、Goldfinch Studiosの『Wordle!』がイギリス、アメリカ、オーストラリアでダウンロード数1位と際立つ結果に。同作は2016年に初めてリリースされ、Josh Wardle氏が開発した同名のWEBゲーム『Wordle』がヒットしたことにより、大きな注目を集めた。一方、日本では1月19日にリリースされたばかりの『遊戯王 マスターデュエル』が1位を獲得した。
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