
アメリカの調査会社Sensor Towerは同社のブログにおいて、2022年1月の海外進出に成功した中国のモバイルゲームTOP30を公開した。なお、本記事の数字は同社の推計によるものである。また、ここでの海外とは、中国を除く世界市場のことを指す。

海外売上において、2021年11月(関連記事)、12月(関連記事)と続けてトップを維持しているmiHoYoの『原神』。2022年1月は、月初めのVer.2.4アップデートや、1月25日に開催された大型イベントなどにより、前年比51%増の海外売上高を記録した。
1月に公開されたストーリーPVでは、中国の代表的な演劇である京劇を取り入れた演出が印象的なものとなっていた。ハイファンタジーの中に世界観としてうまく中国文化を取り込むことで『原神』ならではの魅力を引き出し、それが世界に受け入れられている形だ。
LINGXIGAMES(灵犀互娱)のSLG『三国志・战略版』(日本では『三國志 真戦』としてリリース)は、1月下旬に複数のサーバーでシーズン2とシーズン3が開幕。香港・マカオ版では周年記念の施策が実施され、1月の香港におけるセールスランキングで首位獲得に成功した。結果、海外売上高は前年比18.4%増を記録している。
韓国で人気の『云上城之歌』は、1月上旬に韓国市場で発売半周年を迎え、海外売上高が前年同期比11.8%増に。現在、旧正月をテーマにしたプロモーションにより、韓国では2月も好調な収益増加の勢いを維持しているという。

売上高伸び率の面では、日本でのリリース2周年を迎えた『アークナイツ』が躍進し前年同期比171.6%の急増を記録した。海外での総収益は5億ドル(約576億円)を超え、収益の上位3市場は、日本、米国、韓国となり、それぞれ海外総収入の60%、12%、9.4%を占めている。
2周年のタイミングでは、JR新宿駅にデジタルサイネージ広告を掲出。セールスランキングで1位を獲得し、大きな盛り上がりとなっていた。
また、SpringGame(露珠科技)の新作RPG『永夜星神』は香港・台湾で人気を博し、1月の収益が1,000万ドルを突破。海外売上高では36位、伸び率では3位にランクインし、急成長を遂げている。
前述の『永夜星神』のほか、日本の「真・三國無双」IPを活用した『真·三国无双霸』(真・三國無双 覇)、MMORPGの『道士』、『奇蹟MU:正宗續作』、『Awaken: Chaos Era』、『Call of Antia』、韓国市場には「솔라 리바이벌(SOLAR REVIVAL)」と「이스6 온라인」(イース VI オンライン)のRPG2タイトルが上陸。
8本のタイトルが新たにランクインしており、中国メーカーの海外進出がかつてないほど加速していることがうかがえる。
海外における中国モバイルゲームのダウンロード数では、『PUBG Mobile』が1300万DLを超え、先月に続いて首位となった。Adaric Musicのリズムゲーム『Piano Fire』も2位を維持し、前月比15.8%増の1,200万DLを記録するなど勢いは増している。

『Piano Fire』は日本でも配信開始されており、ハイパーカジュアルゲームの海外進出に関しても、徐々に加速していくものと見られる。
